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【千田琢哉の頭脳】Vol.0409(2010年3月19日発行のブログより)
会社経営をしていて疲れてしまいます。毎週、毎月、四半期、半期、決算期と常に数字に振り回され続け、ひょっとして自分は経営者に向いていないのではないか・・・とつい弱気になってしまうことが増えてきました。そもそも何のためにこんなにがんばっているのか・・・ふとそんな気がしてしまう今日この頃です。もちろん魅力的な社長として会社を成長させていきたいという気持ちはベースにあるんですけどね。
(福井県・会社経営・Oさん・男性・41歳)
登山家がエベレストに挑戦する前にしなければならないことは
何かご存知でしょうか?
エベレストを征服して下山した後に次の目標を決めておくことです。
もし次の目標が決まらなければバーンアウトしてしまいます。
つまりそれで人生が終わってしまうのです。
これはすべてに当てはまります。
短期間で若き起業家が会社を上場させてしまうようになり、
上場そのものの価値が下がったという人がいます。
でも問題なのはそこではありません。
せっかくコンプレックスをバネにがんばってきた起業家が
上場が目的化してしまっており、
そこで人生が終わってしまうことが問題なのです。
すごくもったいないです。
短期間で上場させた経営者がその後どのような人生を送っているのかを
調べてみると過去の栄光で食いつないでおり、
すっかり退屈な会社になってしまっていることが多いのです。
目的と目標は違います。
目的とは目標の先にあるものであって、
目標は目的に到達するための途中経過の手段です。
上場させるのが目標であれば次の目標を定めて目的に近づいていけますが、上場が目的そのものだとそこでバーンアウトしてしまうのです。
目的を達成した人でまだ若いのにコロリと亡くなってしまうことが
ありますが組織も同じです。
「目標を持ちなさい!」
と先生は言います。
でも社会人になって大切なのは目的なのです。
出世や売上は目標であって目的ではないはずです。
目的というのは身近な人を幸せにするとか
愛する人に心から笑い続けてもらう、といったことです。
目的を見失った人や組織は衰退あるのみです。
...千田琢哉(2010年3月19日発行の次代創造館ブログより)
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