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【千田琢哉の頭脳】Vol.0556(2010年8月13日発行のブログより)

はじめまして。『20代で伸びる人、沈む人』を拝読しました。普段ボーっとしている何気ないことでも気づかされることが多く、この内容は別に20代に限らず、10代や30代、40代にもそのまま当てはまるのではないかと思いました。現に私はゴールデンウィーク中から書店に並んでいたにもかかわらず、ずっと手に取っていませんでした。ところが、30代の知人のススメで読んでみたところ、スッと入り込めたのです。よく本のタイトルで年齢別に分かれているものがありますが、あれってどうなんでしょうか?出版社側の都合なのでしょうか?著者ご本人に一度ぜひ直接質問してみたいと思っていました。30代でも20代向けの本や40代向けの本を読んでも大丈夫ですよね?

(熊本県・会社員・Tさん・女性・31歳)

精神的な20代であれば、全員20代だと確信しています。

更にいえば、人は一生20代でなければならないとさえ思っています。

20代の特徴をひと言でいうと、

何もできないけれど、何でもチャレンジできる時代

です。

これが、次第に30代、40代、50代・・・と年齢を重ねるごとに、

そこそこできるけど、何もチャレンジしない時代

に変わっていってしまう人がいます。

90歳でも100歳でも精神年齢が20代のままの人がいれば、
10代や20代でも年金の心配をしているお年寄りがたくさんいます。

出版社の「20代向け本」とか「35歳までに・・・」といった本は
あまり気にする必要はありません。

それは出版社側がたくさん売れるようにタイトルをつけただけであり、
読者のことを真剣に考えたわけではないのです。

むしろ、40代や50代こそが20代向けの本を読むべきであり、
10代や20代こそが、管理職向けや社長向けの本を読んでいくべきです。

どちらが大切というのではなくて、どちらも大切だということです。

私は大学生の頃にほとんどの経営者向けの本を貪り読みました。

もちろん、経験がないわけですからさっぱり理解できません。

だから、自己啓発書やビジネス書を小説のような
エンターテイメントものとして読んでいたのです。

私の部屋に遊びにやってきた友人は、私の部屋にある本を見て驚きながら、
こうからかったものです。

「まだ就職もしていないのに、社長の本なんか読んでどうするんだよ」

私も「確かにそうだよな」と思いながら、
ただ面白いから読み続けていただけだったのです。

でも、間違っていませんでした。

社会に出てから、数多くの社長たちと仕事をするようになりましたし、
実際に起こった出来事はすべて本に書いてあったことの範囲からでした。

これは、受験で参考書から同じ問題が出題されて
ラッキーだったというのとは次元が違います。

「あのときのあの本に書かれていたことは、こういうことだったのか」

ともう一度本を読み返して本当の意味を確認していったのです。

松下幸之助さんの、

「企業は人なり」

っていうのはこんなに泥臭くて複雑な現象をひと言で表現されていたのか、
とボディーブローのように効いてくるのです。

「まずは、想うことから」

の真意がまったくわかっていなかったことに気づかされるのです。

気づかされている間は、全員20代です。

...千田琢哉(2010年8月13日発行の次代創造館ブログより)

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