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【千田琢哉の頭脳】Vol.0493(2010年6月11日発行のブログより)

取引先のあるせっかちな社長さんに「時は金なり」と繰り返し教わりました。確かに中学の頃、英語でもそのようなことわざがあった記憶はありますが、実際には違うと思います。やっぱりどう考えてもお金のほうが大切だし、時間なんていくら無駄にしても給料が変わるわけではないと思います。ただ、お金と同じくらい時間を大切にしなければいけないよ、という戒めの意味だと思うのです。ずっとそう思ってきました。ただ、もし本当に時間はお金に匹敵するほど大切だというのであれば、理解できるように教えていただきたいです。

(北海道・会社員・Yさん・男性・25歳)

私はお金持ちよりも時間持ちのほうが幸せだと思います。

「時は金なり」

というのは間違っています。

時はどう考えてもお金より大切です。

どんなにお金を稼いでも、
自分の意志で自由に使える時間がなければ意味がありません。

たとえばサラリーマンで寝る間も惜しんで、
休日返上でずっと働き続けている人がいるとします。

仮にこの人が同年代のサラリーマンの2倍の年収を
稼いでいたとしましょう。

普段使う時間がない分、少ない時間でバッと使わなければなりませんから、せいぜいちょっといい車を買ったり、
本当は行きたくもない海外旅行に行ってブランド品を買い漁って、
お金を無理矢理使うくらいです。

運の悪いことにポックリ逝ってしまったら、
今まで何のために死ぬほど働いてきたのかまったく意味がわかりません。

これは笑いごとではないのです。

これに対して時間をたっぷり持っていると、普通ならタクシーや電車で
移動するところに歩いて行ってみようと思います。

すると健康にいいだけではなくて、実に多くの気づきがあるのです。

時間がたっぷりあると、本を読む時間も映画を観る時間も音楽を聴く時間もたっぷり取ることができます。

体とともに、頭脳も鍛えることができます。

これが人間をますます魅力的にさせます。

結果として収入が増えます。

時間があり余っていても、どうせロクなことしないだろう、
という人がいます。

そのロクでもないことこそが、その人の本当の好きなことであり、
ロクでもないことを磨き抜いたときに周囲は評価し始めます。

時間さえあれば昼も夜も実験を繰り返して、しかも失敗の連続だった・・・という人が夜を昼に変えてしまう発明をしました。

時間さえあれば明けても暮れても空を飛ぶことばかり考えていた兄弟が、
遂に飛行機の原型を創り上げました。

ロクなことではないことこそが、次の時代を創っていきます。

どんどんロクでもないことをしなければなりません。

そのためには、時間が必要なのです。

お金を稼ぐのは、手段さえ選ばなければ智恵がそれほどなくても稼げます。

ただし、時間を捻出するためにははっきりと知恵が必要なのです。

仮にお金持ちになってしまっても、
時間持ちになることを忘れないようにしましょう。

...千田琢哉(2010年6月11日発行の次代創造館ブログより)

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