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【千田琢哉の頭脳】Vol.0533(2010年7月21日発行のブログより)

最近業績が悪くなってきたためか、ついつい部下を大声で叱ってしまいます。私自身が若い頃もそのように育てられてきたし、世の中それが常識だったと思うのですが、それではなかなか人は動きません。平気で会社を辞めたり、部署異動を希望したりをやってのけます。時代が変わったとはいえ、規律というものは重んじるべきだと思うので、たとえ嫌われてでも貫いていこうと思っていたのですが・・・少し疲れました。

(東京都・会社経営・Yさん・男性・37歳)

人生においても車の運転においても大切なのは、

クラクションを鳴らさない

ということです。

イギリス発祥の高級車ジャガーは、
エアーバック搭載前のもともとのモデルではハンドルの真ん中に
クラクションがついていません。

ハンドルのド真ん中に大きなクラクションがついているのは
大衆車の証拠です。

カッとなったらすぐにクラクションを鳴らせるようになっているのです。

これは、非常にカッコ悪い。

ジャガーはすぐに押せない場所にクラクションがついており、
しかもそのボタンが小さい。

紳士淑女はクラクションをむやみに鳴らさないからです。

どうしても鳴らさなければならない場合は、
お洒落に短くポンと鳴らします。

クラクションにはセンスと教養が露呈されるのです。

クラクションを押す時間の長さは、知性に反比例します。

クラクションを鳴らすのは、グローバルスタンダードでは、恥なのです。

これは、車の運転だけの話ではありません。

人生においても大声を張り上げたり、怒鳴ったりして、
クラクションを鳴らしてばかりいる人がいるのです。

クラクションは毒です。

撒いたほうも撒かれたほうも、周囲の人も嫌な気分になります。

そして、仕事だけではなくてプライベートでもクラクションを鳴らすような人生になっていないか振り返ってみることが大切です。

会社でもプライベートでクラクションを鳴らしまくっているような社員が
たくさんいる会社は儲かっていません。

必ず消えていきます。

外部環境によって負けるのではなくて、内部環境によって負けるのです。

これは難しい話ではありません。

その会社に入った瞬間や、店で買い物をした瞬間、
社員と1回挨拶を交わしただけで、

「ん?何か違うな」

と感じます。

実はこれが21世紀の感性の時代だということです。

言語化できないけれども、何か居心地が悪い。

どことなく、気持ちが悪い。

こんなことでお客さんは離れていくのです。

これは、世の中が進化した証拠であり、喜ばしいことです。

人生においても車においても、いかにクラクションを鳴らさずに
人に動いてもらうか、お洒落に厭味なくカッコいいクラクションを
鳴らすのか、知恵を絞りましょう。

...千田琢哉(2010年7月21日発行の次代創造館ブログより)

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