見出し画像

【千田琢哉の頭脳】Vol.0040(2009年3月15日発行のブログより)from次代創造館秘書室

子会社出向が決まり、脱サラして経営コンサルタントを志しています。経営コンサルタントにとって一番大切な能力は何でしょうか?

(宮城県・会社役員・Rさん・男性・50歳)

経営コンサルタントに関する質問が多いですね。

実際にプロジェクト中にクライアントから受ける
質問のベスト3は、こんな感じです。

1.経営コンサルタントってどうしたらなれるのですか?

2.年収どのくらいもらってるのですか?

3.何か資格を持ってるのですか?  
  どこの大学出てるのですか?

経営コンサルタントほど
ピンキリの人材が集う業界も珍しいかもしれません。

欧米では、ピン中心ですが、日本ではキリも多いからです。

まさにピラミッドの頂点レベルと底辺レベルが
混在しているといってよいでしょう。

経営コンサルタントには誰でもなれますが、
コンサルタントメンバーを構成するようなプロジェクトマネージャーを
こなすようなレベルになると、左脳的に優れているのは大前提で、
性格的にも魅力的になってくることが大切になってきます。

クライアントに紹介される際には、
「彼は頭いいですよ」とか「○○大学卒業してますよ」といった紹介を
されているうちはまだまだだといえますし、
そういった紹介の仕方をされているうちは
むしろ屈辱的だと思わなければなりません。

そうではなくて、コンサルタントにとって最大の評価は、
「彼は信頼できますよ」というコメントです。

左脳的な訓練は、Rさん自身がそれなりに自信があるわけですから、
巷の書籍やCD教材等で集中的に学習したら比較的身につきやすいと
思いますが、独立してコンサルタント会社を立ち上げるのであれば、
いくら分析力が突出していても、
クライアントがいなければ倒産してしまいます。

ここが非常に大切なことで、
医師や歯科医、弁護士、会計士、中小企業診断士なども、
資格試験を死に物狂いで取得するのはよいのですが、
どこかに雇ってもらうのではなく、
いざ独立開業しようとすると気付くことがあります。

お客がいなけりゃ、意味がない。

という事実に直面し、それは資格試験では一切教えていただけません。

医学部医学科では、
患者を殺到させるマーケティング手法といった講座はありませんし、
行列のできる弁護士事務所の魔法のテクニックといった
試験科目もありません。

よい悪いは別として、クライアントがいなければ
キャッシュが入ってきませんから、消滅します。

これは小学校6年生が考えてもわかります。

いくら自分がスゴイと思っていても、
それに対してフィーを払ってくれる人が複数いなければ
せっかくの貯蓄も見る見る底をついてしまうでしょう。

以下月並みな意見ですが、子会社出向とありますが、
子会社という新しい環境で何かを立ち上げることができない人は、
経営コンサルタントとして独立して様々な提案をして、
クライアント先を変革していくことができるとは少し考えにくいですね。

富士電機から富士通が、豊田自動織機からトヨタ自動車が、
イトーヨーカ堂からセブンイレブン・ジャパンが、
NTTからNTTドコモが生まれています。

いずれも、ふてくされた人たちがそのまま腐ったのではなく、
奮起して次代を創ったのです。

経営コンサルタントはまさに子会社出向して
不可能と言われていた組織を変革していくことが求められます。

私がRさんの年齢であれば、
その子会社に人生をかけて大変革の可能性がないかどうかを確認して、
根っこから腐っていると判断した場合は独立すると思います。

決断するのは、Rさんご自身です。

逆境というのは、信頼を構築するには最高の環境です。

ものすごいチャンスだと思いますので、ぜひとも活かしてください。

私のクライアントの一人には、
人生120歳と豪語する人もいらっしゃいます。

あと70年もある上に、
まだ折り返し地点にも達していないではありませんか。

...千田琢哉(2009年3月15日発行の次代創造館ブログより)

↓千田琢哉のコンテンツ↓

🔷千田琢哉レポート
文筆家・千田琢哉が書き下ろした言葉を毎月PDFファイルでお届けします。

🔷真夜中の雑談~千田琢哉に訊いてきました~
文筆家・千田琢哉があなたから頂いたお悩みに直接答える
音声ダウンロードサービスです。毎月1日と15日発売!
“毎月1回の飲み代を、毎月2回の勉強代に”