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【千田琢哉の頭脳】Vol.0073(2009年4月17日発行のブログより)from次代創造館秘書室

私の人生においてベスト3入りする『社長!この「直言」が聴けますか?』という本を拝読しました。周囲の会社経営仲間にも配布しましたが、すこぶる好評です。その中の事例で、二代目経営者で坊ちゃんの私にピタリと当てはまる内容の連続で、ヒヤリとさせられましたし、正直ど真ん中過ぎて気持ち悪いくらいでしたが、事前に防げるヒントをもらえたと幸運に思っています。このような素晴らしい本に出会うと、矛盾してますが「他の知らない人には読まれたくない、売れて欲しくない」といった嫉妬にも近い感情がむくむくと出てきます。自分でもよくわかりません。興味本位の質問ですが、こうした刺激的な本はいったいどのようにして生まれてくるのですか?

(岡山県・会社経営・Kさん・男性・45歳)

ありがとうございます。

この本は、当時の私がもっとも書きたかった内容の集大成でした。

生まれた経緯の事実をそのまま述べますと、こうです。

1冊目に出した本が、半年後に3刷・1万部突破した際に
出版社の編集長から食事をしようと声がかかりました。

正直告白すると、1冊目の本は「書ける内容を書いた」本でした。

私の大切なクライアントや、プロジェクトチームの超優秀なメンバーにも
すごく協力いただき、共同作品だったともいえます。

その当時のプロジェクトチームメンバーは、私が言うのもなんですが、
社内でも際立って優秀で文句なしの最強メンバーでした。

今では全員私より先に会社を辞めて、実業で実力を発揮しています。

そうした本が、色々なタイミングや運も加わって、
業界特化本にしてはかなり売れました。

その時、私はすぐに思いました。

これはチャンスであり、活かしなさい、ということだと。

私は、食事をするまでには別の出版社から同様に
業界特化の2冊目の出版が私の誕生日に決まっていましたから、
3冊目は自分のサラリーマン人生最後の「書きたい本を書きたい」
と思っており、原稿を持参して編集長との食事に出かけました。

2時間ほど歓談した後、
編集長が「ところで千田さん、2冊目の本いかがですか」と言った
瞬間に私は編集長に3冊目の原稿を手渡しました。

「いかがですか」の「か」を言い終わる前に手渡しました。

編集長は、しばらくポカンとしていました。

結果として、それがそのまま本になりました。

嘘偽りなく事実です。

複数の人たちから強烈なファンレターをいただいたのも、この本です。

すごく美人な後ろ姿の女性のブログに、この本を取り上げてもらったときは正直、うれしかったです。

売れる本もうれしいのですが、自分が書きたいと思った内容に対して、
「よかった」と言ってもらえるうれしさは最高です。

ウケるために書いたのではなく、自分の本音をそのままストレートに
綴っただけなのに、Kさんのように評価してくれる人が
地球上に一人いれば、それだけで書いた意味があると思えます。

実際に、読者がどうしても会いたいということで、
お会いした方もいらっしゃいましたが、どこか懐かしい感じがしました。

一度も会ったことがないのに、不思議です。

私にとってこの本は、最愛の人に宛てたラブレターであり、
同時に辞表でもありました。

真のメッセージは、本文には書いてありません。

本当に言いたいこと、遺伝子、魂は、まえがき、あとがき、
その他に暗号でしのばせるのです。

大切な人にゲラを見せたとき、

「会社、辞めるの?」

と言われました。

わかる人には、わかるのです。

そしてつい最近、そろそろ4冊目いこか、と思ったら、
ある出版社の社長さんから突然メールが来て、
宿泊先のホテルまでお越しいただき、1時間の雑談をした結果、
その場で出版が決定しました。

気持ち悪いほどのタイミングです。

注文もないのに、20代の頃から勉強や仕事そっちのけで
気が狂ったように原稿を書きためてきましたが、
その頃からこうなることを前提にしていた、未来完了形人生でした。

ここから先は今までよりもスピードアップするような気がしていますが、
どこかの誰かと競争しているわけでもないのでわかりません。

でも、Kさんのような人のために書き続けたいと思います。

...千田琢哉(2009年4月17日発行の次代創造館のブログより)

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