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【千田琢哉の頭脳】Vol.0602(2010年9月28日発行のブログより)

これから研修・セミナーの講師をしていくことになりました。人前で話をすることは比較的好きだったのですが、それはあくまでも挨拶や数分間のスピーチレベルでの話です。今までお金をもらいながら1時間とか2時間の話を初対面の人前で話し続けた経験などありません。しかし、仕事だからそんな呑気なことも言っていられなくりました。講師としてこれから活躍していくためにアドバイス、注意点等ございましたらよろしくお願いします。

(東京都・会社員・Tさん・男性・29歳)

講演をしていて勉強になるのは、
まず人に説明できないことは自分もわかっていないと
気づかされることです。

知っていることと、伝えることではまったく違います。

これは、愛していることと愛していることを伝えることは
まったく違うのとまさに同じです。

伝えることができて、はじめてわかったことになります。

講演をすると、自分が話したいな、と感じていたことの、
たった1割くらいしか話せません。

あれも話したい、これも話したい、と思っていたのに
時間が足りなくなってしまって終了です。

そして、自己嫌悪に陥ります。

理由は簡単です。

準備不足につきます。

どんなにベテランでも、準備してきたことの1割しか話せません。

これはこれから先もずっと変わりません。

100%話したい人は、1000%の準備をするしかないということです。

いたってシンプルです。

どうせ1割しか話せないのだから、同じなのではありません。

どうせ1割しか話せないからこそ、その1割の密度を上げていくのです。

1割の密度を上げていくと、捨てた9割がオーラになります。

捨てた9割が「奥の深さ」「魅力」に直結するのです。

ついでに講演が巧い人は、自分が聴く側に回ったときに、
質問の仕方も巧いです。

講演会場にはたいてい1人は混ざっている、

質問のための質問。

これだけ自分は知っているぞ君。

は、いずれも講演できない人たちです。

会社の会議でも私語が多いタイプです。

私語が多い人に当てると、
質問のための質問やあまり関係のない知識を披露するスピーチが
始まってしまいます。

そういう人たちへの対応の仕方も講演には含まれています。

だからこそ、講師は聴く側に回った際にどちらの気持ちもわかるのです。

先生の経験と、生徒の関係のどちらも必須です。

どちらか片方だけでは、魅力が半減してしまいます。

否、どちらか片方だけだと、消化不良を起こしてしまうのは
人体と同じです。

...千田琢哉(2010年9月28日発行の次代創造館ブログより)

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