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【千田琢哉の頭脳】Vol.0017(2009年2月20日発行のブログより)from次代創造館秘書室

中学2年生の息子がいます。子どもが勉強をしてくれません。テレビを見たり、漫画本ばかりを読んだりと、このままではロクな高校に合格できないのは間違いありません。どのように勉強の楽しさを分からせたらいいでしょうか。

(千葉県・専業主婦・Sさん・女性・40歳)

子どもに勉強の楽しさを知ってもらうのは簡単です。

Sさん自身が勉強の楽しさを知ればよいのです。

本を読む親の子は、読書が好きになりますし、
スポーツ好きの親の子は体を動かすのが好きになります。

子は一番身近な親の背中を見てその通りに真似をしますから、
楽しいことも嫌なこともそのまま影響を受けます。

結局息子さんの姿は、Sさんや旦那さんの姿を
そのまま鏡で見ているといっていいでしょう。

子どもを学習塾に通わせるお金を、
Sさん自身が英会話教室やカルチャー教室に通うために使いましょう。

子どもに参考書や通信教育を与えるために使うお金を、
あなた自身が本を買って読みましょう。

そしてそれは、決して子どものために習うのではありません。

Sさん自身のために、Sさん自身が楽しむために、
Sさん自身が好きなことを習うのです。

子どもが主役の家庭は、子どもが自立しません。

両親がそれぞれ自分の人生を楽しく生きている家庭からは、
自立した子どもが育ちます。

なぜなら、「自分も大人になったらこうなりたい」と思うからです。

あなたが面白そうにテレビを見てばかりいたり、
女性週刊誌ばかり読んでいたりすると、
子どももそれが楽しいことだと思って
そのまま真似をしようとします。

子どもは楽しいことが、とにかく大好きです。

親がいつもしていることこそが、将来の大人像に映るわけです。

親が言ったことではなくて、
親が行動したことを子どもは見ています。

「もうそろそろ勉強しなさい」と子どもに言いながら
親がテレビを楽しそうに見ているのであれば、
子どもはそれがしたくてしたくて、仕方なくなります。

大人になったら思う存分テレビを見ることができるのだと思い、
親がいない時にはこっそりテレビばかりを見るようになります。

家庭というのが組織の最小ロットだとすると、
あなたが口にしたことではなく、
行動してきた蓄積の延長線上に子どもは育ちます。

子どもに対して言いたくなることは、
実はSさん自身に言いたいことなのであり、
自分の満たされていない部分を子どもで補おうとしているのです。

子どもはポメラニアンではありませんから、
いずれ自立していかなければなりません。

子どもが自立する前に、親が自立してなければならないのです。

...千田琢哉(2009年2月20日発行の次代創造館ブログより)

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