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アンドロイド転生330

白水村集落:食堂

キリの父親の村長のドウガミサトシは眉間に皺を寄せ、人々を見回した。
「どうやら夜の狩がバレたようだ。まぁ…いつかはそんな日が来るだろうとは思ったが」

タカオが溜息をついた。
「1年以上前に強奪したターゲットが…うちらが犯人だと突き止めたんだ。名前はスオウトシキ。表向きは建設業。裏稼業はヤクザだ」

ルークが腕を組んで一点を見つめた。
「スオウは俺の元主人でファイトクラブのオーナーだ。トワはそこのマシン達に殺された」
人々から悲しみと憤りの声が漏れた。

ルークは頭を下げた。
「俺は1体を倒したが…もう1体のトドメを刺さなかった。メモリは生きている。ここがバレるのも時間の問題だ。すまん。倒しておくべきだった」

タケルが息を吸い込んだ。
「やられる前にやろう」
そうだ!やろう!と言う声もあれば、何もするなと言う意見もあった。

アオイは俯いて猛省していた。そもそもの発端は自分がシュウと会ったからだ。そこから芋蔓式に繋がってトワが犠牲になってしまった。苦しくて堪らない。アオイは必死に涙を堪えた。

タケルは一同を見渡した。瞳に決意があった。
「スオウトシキは必ず報復にやって来る。その前にスオウの屋敷を襲う。何体のマシンがいるか不明だが全部倒す。今すぐでも構わない」

村長は溜息をついた。
「問題は…だな。敵のマシンなどいくらでもいるって事だ。スオウは我々を根絶やしするまで許さないだろう。何体倒してもまた襲ってくるさ」

ケイが眉根を寄せた。
「それはつまり…スオウを倒さねばならないって事ですね。しかし…人間です。僕達には無理です」
「俺がやる」

タケルの言葉にキリが首を横に振った。
「タケル。気持ちは分かるけれど、禁止機構…つまり殺人や暴力は無理なの。私は警告音はデリートしたけど…禁止機構は外せなかった」

「俺なら大丈夫だ。出来る」
アオイは呆然となった。まさかタケルは殺人を犯そうとしているのか。転生してまでする事か?やめて。お願いだからやめてくれ。

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