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井槻世菜
2017年10月9日 01:23
「千華(ちか)ー」「やっほ、大輝(たいき)」 校門の端に立って、次々と帰って行く生徒たちの集団を横目で見送っていた千華は、聞こえた声に勢いよく振り返る。比較的長身の茶髪男子が、千華に向かって手を振っているのが目に入った。「待った?」「えっと、ちょっとだけ」「ごめんごめん。上野のやつがさ、漫画の新刊について猛烈に語り出して放してくれねえの。まじあいつオタクかっての。なあ?」 そんな、ほと