せんしち

趣味の記録、感じたことを書きます。理学部天文学科を卒業、他分野に就職してから10年を経…

せんしち

趣味の記録、感じたことを書きます。理学部天文学科を卒業、他分野に就職してから10年を経て、アマチュアとして天体観測に復帰しました。光学機器繋がりで野鳥観察にもハマりつつあります。

最近の記事

野鳥観察で「春」の解像度が上がった

こんにちは、せんしちです。 皆さんにとっての「春」はどんなものでしょうか。一斉に咲き誇る桜でしょうか。それとも辛い花粉症かもしれません。 私にとっての春の定義は「空調が無くても過ごしやすい気候」でした。3月くらいまでは寒いのに5月になればもうジメジメしてきて暑い、春はあっという間に過ぎてしまう短い季節だなあ、なんて思っていました。 2024年の春さて、昨年初夏から野鳥観測を始めた私にとって、今年は初めて野鳥と過ごす春でした。 知りませんでした、鳥たちの春がこんなに豊か

    • 「あっちに〇〇(珍しい鳥)がいますよ」

      双眼鏡を持っていると、他のバーダーさんから「あっちに〇〇がいますよ」と声をかけてもらえることがあります。自分の探鳥の幅を広げてもらえるので、このような情報共有は大変ありがたいものです。 だけど私はあんまりそれを重視しないことが多くて、ついそっけない返事になってしまう…。今日はそんなことを書いてみます。 自分で出会いたい「おっ、何か見慣れない鳥がいる!」そんな野鳥との偶発的な出会いがあるからこそ、私は野鳥観察にハマったのだと思います。見慣れない鳥は特徴をメモしておいて、帰っ

      • 見るレンズ、撮るレンズ

        こんにちは、せんしちです。 私の身の回りが、気づいたらルーペ、双眼鏡や望遠鏡、カメラレンズとレンズまみれになっていました。そんな光学機器オタクに片足(両足?)を突っ込んでいる私のコレクション12個を紹介します。 【ルーペ①】BelOMO 10xカジュアルなルーペから順に紹介しましょう。 これは汎用性の高い10倍繰り出し式ルーペの中で、評判の良いBelOMO(ベラルーシの光学メーカー)製のものです。包丁の研ぎにこだわっていた頃に、刃先をきちんと見てみようと思い買いました。

        • 天文遠征録#1 2024.3.10 茨城県鹿島市 【後編】

          続きです。前編はこちら: 後半戦(21-23時)散開星団 M36/37/38, M46/47/48/50, M67 私の使っている望遠鏡は、AZ-GTiという自動導入経緯台に載っています。これは、一度AZ-GTiに方角を教えてやることで、その後はスマホから任意の天体に自動で向いてくれる機能です。便利な機能なのですが、自分で天体を探し出すプロセスが好きなので、私は使ったり使わなかったりです。 このときは、前半戦M35のスケッチで集中力を使っていたので、自動導入に頼ることに

        野鳥観察で「春」の解像度が上がった

          天文遠征録#1 2024.3.10 茨城県鹿島市 【前編】

          空の暗いところに出かけていって天体観測をしたり天体写真を撮ったりすることを「遠征」と呼ぶようです。今回は先週末の遠征について、その雰囲気を感じてもらえるよう書いてみます。なお、私は天体写真をほとんど撮らないので文字多めです。 場所の選定私の住んでいる千葉県北西部からアクセスしやすくて空の暗いところとしては、まず南房総と日光周辺が候補に挙がります。日光は前回12月に訪れて寒さが堪えたので、標高の低い南房総を第一候補にしていました。しかし、当日昼の段階で南房総が曇りがちな予報だ

          天文遠征録#1 2024.3.10 茨城県鹿島市 【前編】

          1冊目にオススメの野鳥図鑑(2024年版)

          私は昨年夏に双眼鏡一つでバードウオッチングを始めました。双眼鏡の次に欲しくなるのは野鳥図鑑ですね!今日はバードウオッチング初心者の1冊目に圧倒的にオススメできる野鳥図鑑を紹介します。 初心者ながら、私は野鳥図鑑を複数買ってきましたし、図書館で何冊か借りて読みました。その中で一番のオススメはズバリ、山と渓谷社の『散歩道の図鑑 あした出会える野鳥100』です。私は図書館でこの本に出会って、感動したので即Kindle版を買ってしまいました。 ※ステマ/収益目的ではありません。こ

          1冊目にオススメの野鳥図鑑(2024年版)

          ガジェットとしての防寒具

          唐突ですが、私は防寒具が好きです。寒い屋外で色々着込んで、一人ぬくぬくしているのが好きです。 特に冬の天体観測では、日の当たらない時間に、しばしば標高の高い所へ行き、ほとんど体を動かさずに、金属部品に触れながら過ごしますので、防寒具の重要性は計り知れません。 最近、私にとっての防寒具は、自分を着飾る服というより、ガジェットのようなものなんだと気づきました。今回は愛用品のいくつかを紹介します (防寒ネタなのに掲載が3月になってしまった…!)。 1. モンベル ジオライン

          ガジェットとしての防寒具

          天体スケッチ#1 散開星団NGC1981

          天体観測をしていると、自分の見たものを形にして残しておきたいと思うことがあります。もちろん写真に撮ってしまえばいいのですが、長秒露光した天体写真は人の目に見える以上のものを写し込んでしまいます。自分が見たものの記録として、私はなるべく紙とペンで天体スケッチを描くように心がけています。 今回掲載するスケッチは、オリオン大星雲M42…の導入中にその北側で見つけた、賑やかな散開星団です。年末に描いたもので、少し古くなっていますが、もうしばらく見ることができる冬の天体です。 散開

          天体スケッチ#1 散開星団NGC1981

          バードウオッチングは楽しい

          バードウォッチング歴半年の初心者(33歳男)の目線で、バードウォッチングの魅力について書いてみます。 私と野鳥の出会い私がバードウォッチングを始めたきっかけは、天体観測のために新しい双眼鏡を買った頃、曇りが続いていたことでした。「星が見えないなら鳥でも見ようか」そんな後ろ向きな理由で、双眼鏡を持って近所の大きな公園(水元公園)へ散歩に行きました。この時点で鳥への興味はゼロでした。 しかし、たった一時間の散歩に、予想もしていなかった感動が沢山有りました。 大人の太ももくら

          バードウオッチングは楽しい

          天体望遠鏡か、双眼鏡か。

          自分が、あるいは子供が天体を見たいとき、天体望遠鏡を買うべきか、それとも双眼鏡を買うべきか。既に良く議論されているテーマではありますが、改めて私の考え・経験をまとめておきます。結論から言うと、先に双眼鏡を手に入れるべきだというのが私の意見です。 望遠鏡と双眼鏡の違い望遠鏡も双眼鏡も、遠くのものを拡大して見るための装置です。一般的には、三脚に据え付けて片目で覗くのが望遠鏡、手に持って両目で覗くのが双眼鏡だと考えればいいでしょう。主な違いを表にまとめておきます。 片目か両目か

          天体望遠鏡か、双眼鏡か。