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2020/07読書記録

30歳で退職したサラリーマン。

FIREとは、経済的自立を達成して早期リタイヤをすることです。端的に言えば、自分の生活費を資産運用の配当で賄うことのできる環境のことです。著者は、資産7000万円を持ってアーリーリタイアしたそうです。FIRE達成です、すなわち「働かない自由を手に入れた状態」とも言えます。

資産運用関係は、今までにもたくさん読んできましたが、先月読んだものとしては、日本人の方がFIREに達成した方法を記したこちらの書籍を読みました。米国で盛んなFIRE運動ということで海外の方の書籍も二冊ほど出版されています。どちらも読みましたが、やはり同じ日本人ということで親しみを覚えるエピソードは、多かったですね。

なぜFIREを目指したのか。:サラリーマンとして働くことを、著者は豚舎にいるようだと形容しています。型にはまった人生を強要される毎日は、苦痛でしかなかったそうです。幼い頃に父親をなくした著者は、自分の命と引き換えにお金を稼ぐ生活に違和感を覚えたそうです。毎日自分の人生、どこでどんなことをするのも自由に選択できるような環境に身を置きたかったそうです。そこで入社日に早期退職を決意して資産運用や支出の最適化を進めたそうです。

FIRE達成:自分に必要のないものは買わない生活に変えてだんだんと支出の最適化を進めて行った結果、著者は月々の収入の8割を投資に回していたそうです。ガッツリ稼いで、不要なものは買わず投資に回すことで、自分の生活費を自分の資産から賄う仕組みを整える。そうして無事豚舎から30歳という若さで卒業したそうです。

学んだこと:倹約でもケチでも一芸に秀でたわけでもない、ごく普通のサラリーマン(だいぶ優秀な経歴だけど、そんなのはまぁ誤差の範疇)でもFIRE達成することはできる。日本に生まれたことを最大限に生かして、頭を使って資本主義を生き抜く強さを教わることが出来ます。かくいう私もきちんと支出の最適化を設計しています。

ブログ:https://freetonsha.com/
Twiiter:@FREETONSHA


「作りたいもの」をみんなに受け入れてもらおう。

書籍購入の背景:社内で話題となっていたので購入しました。プロダクト(製品やwebサービス)を作っていく中で、どのように市場に受け入れてもらう必要があるのかゼロイチの極意がまとまっているとの評判でした。

Product Market Fit:プロダクトを作る際に、作りたいものを作るのではなく、使いたいと思われるものを提供します。その際に大事なことは、有料で試してもらうことです。無料だとプロダクトに欠点があっても「まぁ無料だから」ということで、フィードバックがもらいづらいからです。
学んだこと:Webサービスって簡単に作れるわけではないんだと学びました。


GAFAを使い倒せ☆★

「中田敦彦のYoutube大学」「サラタメさん」が紹介していて面白そうだったので、購入しました。実際手に取ってみるとだいぶ重みのある書籍で驚きました。

中身は、この国の現状を事細かに分析した論文のようです。産業、教育、税制など幅広くこの国をディスってます。でも、まだまだ立ち上がれると思わせてくれる書籍です。書籍の内容を詳しく知りたい人用に、下の方に「中田敦彦のYoutube大学」「サラタメさん」の動画リンク貼っておきます。

学んだこと:AIやビッグデータに関する研究を大学生の時にやっていたので、自分のキャリア設計にも大きく関係すると思い読み始めました。ビジネスの最前線でGAFAの脅威を感じる著者は、将来への教育に投資すべきとの話をしていて共感を覚えました。これからの社会でAIやビッグデータが今のワードやエクセルのように使われる世の中になるとしたら、いかに技術の良し悪しを判断して使いこなせるかが重要となります。自分でも職場やプライベートでよりGAFAの最先端技術を試行錯誤して習得してみようと思いました。

中田敦彦のYoutube大学: https://youtu.be/WKE6uSNXLfw
サラタメさん: https://youtu.be/9WaPO8ZAPuQ


最高のチームを作るんだ。

君に友だちはいらないwww.amazon.co.jp 1,870円(2020年08月02日 06:55時点 詳しくはこちら) Amazon.co.jpで購入する

瀧本哲史先生の本は、本書籍で三冊目です。学生の頃に「僕は君たちに武器を配りたい」を読んで、5月頃にたまたま見かけた「2020年6月30日にまた会おう」を読みました。書店で流し見したら「君に友だちはいらない」がチームづくりに関する書籍であることに気付いて、即購入しました。

なぜチームづくりが大切なのか?:
現在の世の中はグローバル社会で、どんどん安く便利なものが広まるような世の中となっています。理由は単純で、自分たちが日々少しでも安いものが欲しいという感情によるものです。自分が良いものを安価で欲しいと思う気持ちと同じことが世界中で起こっています。だから世界中の富や人材は良いものを安く作れる会社(チーム)に集まるようになってきています。資本主義社会を生き抜くためには、チームが必要です。

競争に打ち勝つために必要なものは全てチームづくりにかかっています。ここでいうチームは、地縁の共同体や生来の環境で生まれるものではありません。特定の目的のために集まる仲間を意味しています。タイトルに出てくる「友達」は、前者のチームを意味しています。競争に打ち勝つチームを作り、残酷な資本主義社会で生き抜いて、成功したいのならば友達ではなく、自分の目指す理想に賛同する仲間を見つける必要があります。

チームづくりの奥義:多様性はチームに持たせなければいけないものではなく、多様なチームが存続するというだけの事実です。
専門分野が異なるようなメンバーが集まるとイノベーションの成功確率は不安定となります。失敗も多くはなりますが仮に成功すると、その時点での最も優れた発明をはるかにしのぐ高い価値を生み出します。つまりチームが多様である事は計り知れない価値を生む可能性があるそうです。

学んだこと:今までボーイスカウトの文脈で多くのチームに参加してきましたが、スカウトという枠組みを超えて自分の目的のためのチームづくりを始めていこうと感じました。ザッカバーグさんがこれからの時代は、自分の目的だけでなく他人の目的も作って行く必要があると語っていたことを思い出します。森岡さんは「苦しかったときの話をしようか」のなかで残酷な資本主義社会で生き抜くためには、サラリーマン世界の外側の世界を知ることを教えてくれました。仲間を見つけてチームを作ることで、この資本主義社会を生き抜いていこうと思います。

そのための武器は商人から与えられているのだから。

マーク・ザッカバーグ: https://www.youtube.com/watch?v=nFaCasVBvD8&feature=youtu.be&t=324





災害に強い住宅選び

昨今の異常気象や毎年起こる「十年に一度の災害」に備えることが大切だと感じ、購入しました。記憶に新しい千葉県を襲った台風19号や武蔵小杉のマンションの水没など、物件購入の際には、立地が大切とは耳タコの話だが水害対策でハザードマップを開いている人間はどれほどいますか?まさに今年の8月には物件購入の際にハザードマップをはじめとした水害のリスクに関して宅建士から説明義務が課されたわけですが、政府や企業はいざというときに(当たり前ですが)守ってくれないため、あくまで自衛することが大切だと学びました。きちんと自分の頭で考えてリスク回避していけるよう気をつけなければと思いました。

昨今の自然災害リスクの高まる中、どのような視点で物件購入をすれば良いのか。物件選びを防災の観点で、買った後でも被害を最小に抑える方法。不幸にも被災した場合の事後対策などを不動産のプロが詳細に教えてくれます。著者の長嶋修さんは、不動産コンサルタントとして活動しています。

長嶋修さんのYoutubeチャンネル:https://www.youtube.com/user/nagashimaosamu

学んだこと:行政のみに頼ることで危機回避を願うことはこれからの日本では難しいかもしれません。市民も協力して自分の住んでいる町が被災しないように、行政と協力していく必要があります。市がハザードマップを作成しないなら市民から働きかけることもできますし、むしろそれぞれで作り始めることも大切かもしれません。自分を取り巻く町が危機的状況にならないように、適切なチームと最新のテクノロジーで対応していくことはできるはずです。


哲学初心者が読んだ二冊。

AIのことを学べば学ぶほど、人間とAIの境界線に関心を持つようになったことを友人に話したところ、哲学者マルクスガブリエルを勧められたので、入門的な書籍を二冊購入しました。友人に勧められたのは、ガブリエルさんの代表作「なぜ世界は存在しないのか」「私は『脳』ではない」でしたが、書店で目を通したところ「頭痛が痛い」現象に陥ったため、対談形式の書籍でお茶を濁すこととしました。哲学に関しては、「大学4年間の哲学が10時間でざっと学べる」を去年読んだだけなので、ガブリエルさんが引用するハイデガーやニーチェは、名前を知っている程度(理解できなかった)なのでサクサク読み飛ばしてAIとかトランプ大統領などキャッチーな社会事象を哲学的に読み解くトピックを読み進めました。

現在世界中で起こっていることを「ヨーロッパの崩壊」、「民主主義の危機」、「資本主義の危機」、そして「テクノロジーの危機」などの切り口で哲学と織り交ぜて紹介してくれるマルクスガブリエルさんの入門者向けの書籍だと思います。数多くのを哲学的に掘り下げるものです。3人の哲学者と対談形式の書籍です。GAFAの支配的環境を危惧する哲学者は多かったです。

新しい実在論とは:ガブリエルさんが提唱する「新しい実在論」はそれぞれの考え方次第で見える事実が存在することを肯定する考え方です。様々な考え方が存在することは相対主義と近しい考え方ですが、事実は存在してもそれがイコール真実とは限らないという部分が、相対主義と大きく異なる点です。それぞれの事実が存在することは認めます。しかしそれが全て正しいとは保証していません。つまり自分にとっての事実が他者にとっては異なる事実であり、他者の事実が真実であるかもしれないということです。

なかなか理解しづらい「新しい実在論」という考え方ですが、日本人には馴染みやすいと思います。私たちは小さな頃から、新しい実在論の英才教育を受けているからです。

聞いたことありませんか?小さな名探偵に「真実はいつも一つ」と。


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