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毎日読書#273 『MASTERキートンReマスター』

書棚を整理していたら、出てきたのでついつい読んでしまった。

浦沢直樹の代表作の一つ『MASTERキートン』シリーズの最新作だ。

最新作といっても2014年の出版なんだけどね。

本編の連載が終わったのが1994年なので、本作は20年ぶりの新作だった。出版当時、ファンたちが狂喜乱舞していたのが懐かしい。私もつられて買ったが、ちゃんと読んでいなかった。

本作の主人公「平賀=キートン太一」は見た目は冴えないサラリーマン風だが、中身が凄い事になっている。

英国生まれで、パブリックスクールからオックスフォード大学へ進んだエリート。元・英国特殊空挺部隊(SAS)隊員。アマチュア考古学者で保険会社の調査員(探偵)をしている。歴史全般について異様に造詣が深く、日本語、英語、ロシア語に加え、主要なヨーロッパ言語に堪能、格闘技に加えサバイバル術に長けており、英国特殊部隊で講師もしていた。

チートキャラだ。産まれ落ちた瞬間↑↑↓↓←→←→BAだ。

ここまで現実味が無いと、物語が重要になるけど、そこはうまくキートンのキャラクターを生かした内容になっていて、良くできている。

前述の通り1994年に一度連載が終わったのだけど、その続きの物語が書かれたのがこの「Reマスター」だ。

作中でもしっかり20年経過していて、娘さんが結婚したり離婚していたりして感慨深い。相変わらずのキートン節が楽しめるし、世界をまたにかけた人情噺も面白い。

20年も経過して歳を取っているので、アクションはずいぶんと控えめになったけど、知恵と知識を使って難局を乗り越えるところは磨きがかかっている。面白かった。連載版の方も読みたくなりました。


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