【書評】 残念ながら全くアタマに入ってこなかった 『フルライフ 今日の仕事と10年先の目標と100年の人生をつなぐ時間戦略』
ほぼ毎日読書をし、ほぼ毎日「読書ログ」を書いています。385冊目。
本書のテーマは
「時間の使い方に戦略を持つことで、フルライフ(充実した人生)を実現する」(P3)
となる。
言い換えると「人生を充実させる為に時間を戦略的に使え」だ。コレに反論はない。ただ、フルライフと読み替えている理由が気になる。
「実現したいゴール」として定義されているフルライフ(充実した人生)とはなにか?
本書ではその問いへの説明の為に、問いを反転させ、Fullの反語はEmpty(空っぽ)であるとし、避けるべきEmptyな人生とはなにか? を問いとし下記定義を示す。
「空っぽな人生」=「何も誇ることがない、後悔だらけの人生」
このあたりから私のアタマには「?」が点灯し始める。(あ、Full⇔Emptyという話をしたいから「充実した人生」を「フルライフ」としたのかな)
上記定義が提示され(「誇り」は脇においておかれ)「後悔」の構造化に話が進むのだけど、後悔とは「やってしまった後悔」と「やらなかった後悔」に定義されると始まる。その後、後悔とは後悔であると続き、最終的には後悔が生まれる原因は時間不足だときて、だから戦略的な時間の使い方が必要であるとなる。
このあたりで、こりゃ肌に合わないなと通読を諦めました。
本書の「はじめに」は、QとAを繰り返しながら、演繹的に話を進めているように見えるのだけど、その実QとAの繋がりが主観でしかなく、Aから次のQへの展開もジャンプがある。ここに、共感を持てるかが本書を読めるかどうかの勝負となるのだろうなと思うのだけど…… 残念ながら、私には「はじめに」のQA展開の多くに疑問を感じてしまい、まったく納得感が得られなかった。
本書、WEBでの紹介を読みアマゾンで購入したのだけど、書店で手に取り「はじめに」を読んでいたら買わなかっただろうなと思うと、やはり書店って大事だよなと思うのでした。
「それって有意義だねぇ」と言われるような事につかいます。