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毎日読書#285 『スタバではグランデを買え!』(吉本佳生)

そういえば、ヨドバシカメラで注文していたマスクが届く。嬉しい。

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100枚入りで5,000円強。高いなと思うけど、近頃の「ネットで買える」マスクは楽天の店が多く、それらの相場をみてみると、だいたい1枚50~60円位。必要ならばこの値段でも買うわけです。しかもヨドバシカメラの場合は、直ぐに届く。

楽天の店では、中国発送や中国から届き次第国内発送ということもあり、注文してから到着が2週間から1か月後というものが多い、まるで先物でマスクを抑える様なものだし、中国からの物流にも不安があるようなので手が出しにくい。その点、信頼できる店で、かつ直ぐに届くことは重要なのです。ヨドバシさんありがとう。

思い起こせば、こんな騒ぎになる前、箱入りマスクはずいぶんと安いものだった。50枚入りが300円~500円位。それが、現在だと薬局で3,000円から4,000円の間で売られている。

家電メーカーであるシャープでは、同社最大のヒット商品となりそうな「シャープのマスク」に、50枚入りで2,980円+送料の値付け。これで利益が出ないという事なので、国内生産というコスト要因を別としても、やはり不織布等、材料の仕入れコストが値段を釣り上げているのだろう。

100円ショップの大手であるダイソーでは、以前から30枚100円でマスクを販売していた(転売屋に狙われて10倍以上の価格でメルカリにならんでいた)が、しばらく品切れに。だが、5月になって同じ枚数、同じ値段でマスクの販売をはじめている。ビックリ。

ダイソーは、世間の相場で売っても誰にも怒られないどころか、よくやったと褒められるかもしれないのに、あえての30枚100円。

きっと経済的な合理性もあっての判断なのだろう。少なくとも、ブランドの価値は大きく上げる事になるのではないかしら。100円ショップとしての矜持を感じる。

逆に、転売を積極的に抑制しなかったメルカリを筆頭とするフリマサービスや、ヤフオクなどのオークションサービスは、転売屋に販売機会を与え続けた事で株を下げた。

さて、

今日は、有名な本でベストセラーにもなっていた本だけど買っただけで積読されていたのをいまさら読むシリーズです。

身近なモノやサービスの値段がいかにして決まっていくのか、世の中には値付けについて不思議に思ったり、腹が立ったりするよくあると思うが、そういった事の多くについて、経済学の知恵をつかって合理的に説明している。

本書を読むと、日常生活にかかわる商活動というものが、(例外はもちろんあるけど)割と経済学で説明がつく形で、合理的に行われている事が解る。

商店街の豆腐屋のシャッターが閉まったり。閉まったなと思ったら、おしゃれなカフェに生まれ変わって、意外なことに客で賑わっていたりする。そういったことも、経済的に合理的な説明が出来たりする。

本書では、そういった事の理由を想像したり、考えたりする切っ掛けとなる知識が得られる。いい本だなぁ。経済学の入門的な知識を得つつ、世の中の価格についての不思議が学べるお得な本。いまさらだけど、ちゃんと買ったときに読んでおけばよかったよ。

最初に出版されたのが2007年の夏。13年寝かせていた。よって、例で示されているものが懐かしいものばかり。

せっかく良い内容なので、例となる事例をあたらしくしたり、シェアリングエコノミーやサブスクリプションの経済学的な説明を入れたりした改訂版が読んでみたい。著者の説明でそのあたりの話が聞いてみたい。


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