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【注目ニュース】キャノン、車載用の大型特殊ディスプレイやスマートフォン向けFPD露光装置を発売露光幅拡大により高い生産性を実現

発表日:2024年5月27日

みなさんこんにちは。【注目ニュース】では、最近発表された半導体関連のニュースの中から、専門家が厳選してお届けします。通勤・通学時間、始業前などにぜひチェックしてみてください。

概要

キヤノン株式会社は、2024年6月上旬に第6世代ガラス基板に対応したFPD(フラットパネルディスプレイ)露光装置「MPAsp-E1003H」を発売します。この装置は、露光幅の拡大により高い生産性を実現し、特に車載用ディスプレイやスマートフォン向けの大型特殊ディスプレイの製造に対応します。

MPAsp-E1003H

市場背景

近年、自動運転技術の進展や電気自動車の市場拡大により、車載用ディスプレイの需要が高まっています。また、スマートフォン市場でも高性能で大型のディスプレイへのニーズが増加しています。「MPAsp-E1003H」は、こうした市場のニーズに対応し、効率的な量産を可能にする高い生産性と品質を提供します。


主な特徴

  1. 露光幅の拡大: 「MPAsp-E1003H」は、従来機種に比べて露光幅を約1.2倍に拡大し、一度に広い範囲を露光することで生産性を大幅に向上させます。スマートフォンの製品は従来の6ショットから4ショットで露光でき、車載用途の横長の大型特殊ディスプレイも繋ぎ目なく2ショットで露光可能です。

  2. 高精度な重ね合わせ: 新技術の「非線形補正ユニット(REIユニット)」を搭載し、±0.30μmの高精度な重ね合わせを実現します。これにより、露光幅を拡大しても高い精度を保ちます。

  3. 多様なプロセス対応力: 「MPAsp-H1003H」で実績のある超解像を実現する照明モード切替機構、露光線幅を安定させる露光スリット自動調整(SIC)機構、露光レイアウトに合わせてガラス基板の向きを選択可能なユニバーサルチャックを採用し、さまざまな製造プロセスに対応します。


今後の展望

キヤノンは、これらの技術革新を通じて、FPD露光装置市場での競争力を強化し、特に成長が見込まれる車載ディスプレイおよびスマートフォンディスプレイ市場でのシェア拡大を目指す模様

また、新しい装置は環境負荷の低減も考慮されており、持続可能な社会の実現にも寄与します。

「MPAsp-E1003H」は、製造業者が直面する生産性向上と高精度化のニーズに応えるための革新的なソリューションを提供し、キヤノンの技術力を示す重要な製品となることが期待されています。

車載用途に使われる横長の大型特殊ディスプレイ(イメージ)

参考文献


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