スティーブ・ジョブズをファッションの言い訳に使ってはいけない
「ファッション」という言葉に反射的に拒否反応を示す男性は少なくありません。
興味が無いか、自分にはセンスが無いと諦めているか。
そこで引き合いに出されるのが「スティーブ・ジョブズ」です。
いつも同じファッション
皆さんが思い浮かべるスティーブ・ジョブズのイメージは同じ、黒のハイネックニットにデニムにスニーカーのはず。億万長者の彼でもいつも同じ格好だったじゃないかと。
あとは、Facebook創業者のマーク・ザッカーバーグ。彼もいつも同じグレーのTシャツがトレードマークです。
しかし、彼らの着ている服のブランドはご存知ですか?
究極の1着
スティーブ・ジョブズの黒のハイネックニットはイッセイ・ミヤケの特注品で、同じものを100枚オーダーしたと言います。
また、マーク・ザッカーバーグの何気ないグレーのTシャツも、ブルネロ・クチネリというイタリアの高級ブランドで20枚は持っているそう。
彼らの服装は「ノームコア」と呼ばれる究極のシンプルスタイルです。(「ノーマル」×「ハードコア」からつくられた造語だそう)
これは常に重要な決断を迫られる立場の彼らが仕事に集中できるよう選んだ「究極の1着」なのです。
そこまでのこだわりと強い信念を持ってユニフォームのように同じ服を着ることは、私も全く反対しません。むしろ潔いとさえ思います。
いちばん良くないのは、「何も考えずに着ること」です。
ビジネススタイルには戦略を
ファッションは他人に見られるもの。
ビジネスにおいては、そこには何らかの意思と戦略が必ず必要です。
私のお客様に、いつもほぼ同じオーダーしかしない方がいらっしゃいます。
トップクラスの営業マンなのですが、非常に明確なビジネススタイルをお持ちです。
スーツは同じブランドの無地のネイビー、シャツは白のダブルカフスで襟型は決まった2型のみ。
プライベートのファッションはとてもオシャレですが、仕事着には信念があります。
その方曰く、
「若い頃は色々派手なものも着ていたけど、やはりビジネス上ではこういうスタイルが一番信頼感があるし、自分もしっくりくる。それに相手にとっては、いつ会っても同じという安心感もある。だから今はもうこのスタイルを貫いている」
オシャレで色々試した方の言葉だからこそ説得力があります。
究極のオシャレはシンプルスタイルに行き着くのかも知れませんね。
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