はい、面積は?
Hey,what is the area of this triangle?
今回のことばも、格言じゃないのは確かですね。じゃあ、なんなんでしょ。
ある種の大きさ・デカさを誇示しているのかな?
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図形の面積って小学校や中学校で習いますけど、大人になってからも結構大切な考えですよね。
例えば塩野七生さんの『ローマ人の物語』の中の一節に
アテネを首都にするアッティカ地方は、広さ2600平方キロメートルと、耕地に恵まれているとはいえないにしても、岩だらけのギリシアでは広いほうに属する。
とあるんだけど、この中の「2600平方キロメートル」ってどのくらいの広さなのかすぐにわかります?
いやあ、わたしはわからなかったので、調べてみました。
(各面積は10の位を四捨五入してあります)
北海道 83500平方キロメートル (日本都道府県面積第1位)
岩手県 15300平方キロメートル (同上第2位)
広島県 8500平方キロメートル (同上第11位)
鳥取県 3500平方キロメートル (同上第41位)
アッティカ地方 2600平方キロメートル
佐賀県 2400平方キロメートル (日本都道府県面積第42位)
東京都 2200平方キロメートル (同上第45位)
ということらしいので、アテネのあるアッティカ地方の面積を日本の都道府県スケールに当ててみると、佐賀県よりちょっと広くて、鳥取県よりは狭いという感じです。
目を世界に向けてみると、こんなデータがあります。
(世界主要都市の面積、各面積は10の位を四捨五入)
Guangzhou(中国、広州市) 7400平方キロメートル (主要都市圏面積第1位)
Tokyo(東京) 6100平方キロメートル (主要都市圏面積第3位)
New York(ニューヨーク) 2700平方キロメートル
Surakarta(インドネシア、スラカルタ) 2600平方キロメートル
ここに出ているTokyoは日本の東京都に比べると随分大きくなってますが、これはTokyoを「都市圏」として捉えているからのようです。
というわけでアテネのアッティカ地方の面積は、現在の都市圏でいくとインドネシアのスラカルタとほとんど同じだということがわかりました。
と言っても、わたしスラカルタって今まで聞いたこともなかったのでまったくピンとはこないのですが。(スラカルタのみなさま、ごめんなさい)
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これを踏まえた今回の名言『はい、面積は?』は、ですから
「でかい顔すんな」「はい、面積は?」
「俺んち坪300万だぜ」「はい、面積は?」
「Guangzhouってなんて発音するんだ」「はい、面積は?」
ということでしょうか。
わたしもそういう面積をどんどん測っていきたいです。
『ウッチー ファースト写真集』より
参考:「世界主要都市の都市空間構造の比較分析」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/journalcpij/54/3/54_1512/_pdf
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