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救い
身近な人にかける言葉すらも上手に出てこない自分に、書くことは許されるのか。
誰かの言葉に救われてきたから、自分も書きたいと思った。夕方の街にぽつぽつと明かりが灯るように「それ、わかる」と、感じてもらえる人がいたらいいな、と思う。
ただ、私の言葉はあまりにも拙い。狭い世界に生きていて、しかもその隣接点には薄膜が張られているようで、リアルな感覚が少なすぎる。
言葉で救おうだなんて、今の私には烏滸がましいにも程がある。
自分さえ救えないのに。実体のない何かに向かって許しを請うているというのに。
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