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【かごしま企業名鑑】#005 現場サポート

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(インタビュー・文 勝 眞一郎)

※本記事は期間限定で無料公開されます。

あるプロジェクトでご一緒することになった「現場サポート」という鹿児島に本社のある不思議な社名の会社。建設産業のお客様をサポートするIT企業でありながら、「社員の働きがいを高める」ということでも数々の表彰を受けている有名な企業です。
いったいどのような会社なのだろうと以前から興味を持っていたので、社長の福留進一(ふくどめ・しんいち)さんにお願いして、イチオシの社員の方を紹介していただきました。「わたしより引っ張りだこの牧園さんに聞いてみてください。」ということで入社7年目の牧園萌子(まきぞの・もえこ)さんにお話を伺いました。

よく使うプロフィール写真

お客様が困ったを感じる前を察知してケアする仕事

ーまずは、牧園さんの現場サポートでの仕事内容をお聞かせください。
「大きく分けて2つの仕事をしています。営業企画部でConne(コンネ)というコミュニケーションツールのカスタマーサクセスという仕事をしています。そして採用プロジェクトチームでは新卒採用担当の仕事をしています。」

ー新卒採用の担当という仕事はイメージできますが、カスタマーサクセスとは具体的にどのような仕事なのでしょうか?
「Conneを使っていただいているお客様への操作方法の説明から、お客様の中で顕在化する前の『こんなことでお困りではありませんか?』とか『どんなことをやってみたいですか?』という一歩踏み込んだアドバイスまでを行なうお客様伴走タイプの業務がカスタマーサクセスです。」

仕事してる風1

ー新しいアプリへの食いつきは世代差もありますが、好奇心の度合いでも変わって来ますね。
「そうなんです。Conneはそのプロジェクトにかかわる全員が使ってコミュニケ―ションをとることでチームのチカラが出てくると考えているので、一部の人だけが使っているという状況を解消したいのです。」

ーそのあたりは御社の「わたしたちの理念」である「チームを活かす、だれもが活きる」と通じるところがありますね。
「はい。わたしたちがサポートしている建設産業には様々な職種の多くの企業とそこで働く人たちがいらっしゃいます。その方々のコミュニケーション・ロスを少なくすることがわたしたちが提供できる価値だと思っています。」
「勝さんには、今回のインタビューの事前打ち合わせでConneを使っていただきましたが、いかがでしたか?」

ーお、逆インタビューですね。私は仕事柄 Slack, Chatwork, Backlog, Bravio! などさまざまなプロジェクト・コミュニケーションツールを使っていますが、ConneはシンプルでUIも分かりやすく、PC版でもスマホ版でも直感的に操作ができるので使いやすかったです。
「ありがとうございます。」

どんな仕事をするかよりも誰と仕事をするか

ーでは、少し時間を巻き戻して入社の経緯についてお伺いいたします。どうして現場サポートという会社を選ばれたのでしょうか?
「鹿児島大学の法文学部経済情報学科(現:法経社会学科)を卒業して、最初は金融系を目指していました。いくつかの金融機関で1次面接を通過、2次面接、役員面接と受けるにつれて、具体的に何かは分からないのですが『何か違う』という違和感を感じたのです。」
「そこから慌てて就活サイトで検索して現場サポートという会社を見つけました。当時は何の会社だろうと疑問符だらけだったのですが、ひとまずエントリーシートを出して、遅れてきた人用の会社説明会に出かけました。」

職場の皆さんと

ー就職活動野の中で何が決め手だったのでしょうか?
「私の前で交わされる社長の福留と採用責任者の吉田のやり取りや、会社を訪問した時の社員のみなさんの挨拶とかオフィスの様子がとても好きになりました。『この人たちと仕事をしてみたい。』これが入社の一番の動機です。」

間接的に街づくりを支える仕事

人材の育成

ー特に建設産業に詳しいわけではなく、この仕事に就かれたわけですが、楽しさを感じる時はどんな時ですか?
「建設産業をサポートするアプリケーションなので、実際に営業の方と一緒に建設の現場に伺うこともありますし、社内でお客様にご自身のお仕事について講演頂いたりして、利用される現場の声をお聞きする機会も作っています。
大きな橋をかけたり、高速道路を作ったり、ダムを整備したり、わたしたちの製品を使っていただいているお客様は多岐にわたります。離れた島へ橋をかけることで島の物流と共に島の暮らしが変わったり、ダムができることで治水ができたり用水の確保が出来たりします。高速道路の作り方ってなかなか近くで見ることはできません。
そうしたお仕事のお役に立てるのだと思うと、ちょっと緊張します。」
「そうした経験から、新卒採用の際には学生さんたちに『うちの仕事は、間接的に街づくりを支える会社です』と伝えています。」

仕事は社会と関わる重要な接点

ー鹿児島で育って、鹿児島で就職。なぜ鹿児島にこだわるのでしょう?
「なんででしょうね?灰さえ降らなければ住みやすいからでしょうか。今、3歳と2歳の子どもがいるのですが、『あそこの橋の建設のお手伝いをママはしてるんだよ。』と話すのが楽しくてたまりません。」

方針説明会発表の様子

「親の仕事を見れるって子どもにとっていいことなんだと思うんです。わたしの両親は同じ職場で働いていて、家に帰ってきても仕事の話を時々していたのですが、それを聞いて育ったので仕事のイメージは子どもながらに少しわきました。わたしも子どもたちに仕事の話をしたいし、同じように鹿児島で子育てをしながら楽しく働ける女性が増えるといいなと思っています。」
「暮らしの中で仕事が全てではないですけど、仕事は社会と関わる重要な接点でもあると思うんです。」

働き方改革のずっと前から働きがい向上に注力していた

ーこの写真は何の時のものでしょう?
「これは、ありがとう大賞をいただいた時のものですね。左にいるのが福留社長、右がわたしです。社内の表彰制度も多いです。
現場サポートでは、2009年から社員の働きがいを向上させることに多くのエネルギーを使っています。社員から意見を吸い上げ、施策を考え、実現していく。そのために多くの時間も工数も使っていますが、それが社員のメンタルにも良く、業績にも貢献できているのだと思います。」

社長とツーショット

ーGPTWジャパンより2021年版日本における「働きがいのある会社」女性ランキング小規模部門で全国1位になりました。どのようなところが評価されたと思いますか?
「会社の中では『社員は仲間だ』ということでチームとしての連帯感があります。メンバーの話を良く聞く、気を配る、良いものは迅速に制度化するなど俊敏です。『働き方改革』という言葉が出て来た時には、やっと時代がウチに追いついてきたねと言っていました。
制度化してそこで終わりではなく、日々バージョンアップしているので、いつの時点でも日本一働きがいのある会社だと思っています。そうした日々の活動が評価されたのだと思います。」

福留社長ってどんな方ですか?

これまで伺ってきたように、「社員の働きがい」にフォーカスしてきた現場サポートを牽引する福留社長。一体どんな方なのでしょう?

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ー福留社長ってどんな方ですか?
「普段の発言や行動、どこにおいても心の底から社員のことを思っていることがヒシヒシと伝わってくる方です。」
「社長室にこもる会社のボスという感じではなく、社員のコミュニケ―ションを見ていて、必要だなと思ったらすかさずメッセージやアドバイスが飛んでくる。そんな方です。」

ー福留社長に、ここは直して欲しいとか何かありますか?
「正直に言うと。本当にありません。(笑)」

牧園さんがこれからやりたいこと

ー社員は働きがいを感じ、業績も右肩上がり。この先の懸念があるとしたらなんでしょうか?
「そうですね。あまり懸念ということではないのですが、今後お客様も増え、売上も増えていく中で社員の数も増やさなくてはならないと思います。その時に今のままでいいのかということが少し気がかりです。
これまでも絶えず状況の変化に応じて新しいやり方に挑戦してきているので、実はそんなに心配はしていません。」

これまでの歩み

(出所:株式会社現場サポート ホームぺージより)

ー最後に、牧園さんがこれからやってみたいことは何かありますか?
「採用ってやってみて物凄い難しい仕事だなと思っています。でも、その中でConneのようなオンラインツールを使ったり、適性検査を行なったりと、できるだけその企業にフィットした人材という最も重要なリソースを獲得するチャンスでもあります。
現場サポートで蓄積した経験や他社でのノウハウも詰め込みながら、鹿児島で少しでも良い会社と人とのマッチングができるようなサービスができればと思っています。」

ー本日は、どうもありがとうざいました!

株式会社現場サポートとは

2005年に福留進一社長が創業した建設産業向けパッケージソフトウェアやクラウドサービスの企画・開発・販売・サポート、 及び付随するコンサルティング・業務受託を行なう企業。現在社員は61名。ほとんどのメンバーがテレワークで仕事を行なっている。
社員の働きがいが業績の向上に繋がるを実証する鹿児島の注目企業だ。

https://www.genbasupport.com/

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