見出し画像

【SELFの本棚】#028 焼酎の科学

(文:奄美黒糖焼酎語り部第87号 かつ しんいちろう)

毎年受けている健康診断。問診票に「お酒を飲む頻度は?」の問いに「毎日」に〇をつけてます。なんなら「欠かさず」と書き込みを入れたいくらい毎日お酒を飲んでます。
「酒は毒だからね。」とある焼酎の作り手が言っていたのを思い出します。薬だとは思わずに楽しんで飲めということなのでしょう。

焼酎は、自然の力を借りて人の手によって作られたプロダクトです。そのプロダクトに隠された裏の構成を知って飲むと、思いを巡らす世界が広がり、より味わい深くなります。

最近出てきたフルーツ香のするフレーバー焼酎の仕組みも、焼酎蔵に行くと必ず目にする鹿児島の誇る「河内源一郎商店」の麹の話も、科学的に解説してあるので勉強になります。

最後の第6章は、どうやって飲むと美味しいのか?それはなぜか?の解説があります。いろいろ試してみるのもいいですね。

SELFで不定期オープンする「バー 混沌」では焼酎マイスターのあっこママが焼酎を語りながら美味しいお湯割りを作ってくれます。

著者のお二人は鹿児島大学の先生。芋焼酎に関する解説が文化と歴史を交えて深い一冊です。
もっと、深みにハマりたい方には、南日本新聞社長を務めた故川越政則氏がまとめられた「焼酎文化図譜」がおススメです。1800ページの分厚い本ですが、奄美、薩摩、宮崎、大分、壱岐、対馬、沖縄、八丈島など各地の焼酎の歴史、それをとりまく料理などが紹介され、飲み屋さんに置いておくと一人飲みのアテに最高です。中古本屋さんで2万円から3万円で取引されている貴重本です。

さて、今夜は何をどうやって飲もうかな?

「あ、鹿児島っておもしろい」そう感じたら、ぜひサポートをお願いします^^ おもしろい鹿児島を、もっと面白くするための活動費として使わせていただきます。