サウジでのFF16発売中止 日本は今後も「日本」でいいと思う
6月に発売予定の「ファイナルファンタジー16(以下、FF16と記す)」がサウジアラビアで発売中止になったというニュースが今月初めくらいに出ていました。GW中のことだったので知らなかったという人もいるでしょう。また、「日本での発売のことなら気になるけど、他国でのことなんてどうでもいいや」という人もいるかもしれません。
しかしながら、だんだんと注目度が上がってきている「FF16」のことでもありますので、今回はこちらのことについて取り上げたいと思います。
そもそもなぜ発売中止になったのかというと、サウジアラビアで映画やゲームといったコンテンツの規制について管理しているGCAMという組織が、「今のままのFF16ではウチの国で売ることはできない為、内容を変更してくれ」と要求を出したが、スクウェア・エニックスがそれを拒んだから、ということになっています。
(※GCAMというのは、日本でいうところのCEROのようなものです)
具体的に「FF16」のどういった部分がサウジアラビアにとって都合が悪かったのか、ということは明言はされていません。GCAMという組織がLGBTQの登場するようなコンテンツは拒否する傾向にあるということなのですが、今回の「FF16」にそういったものを匂わせるようなものがあったのかどうかは現時点では分かりませんね。全く関係のないところで、何かしらサウジアラビアの規制にかかるようなものがあったのかもしれませんし。
宗教上の理由、みたいなのも考えられますよね。皆さんご存じの通りサウジアラビアはイスラム教圏です。イスラム教はなんだかんだといろいろと面倒な決まり事がありますので、なんかこのあたりの何かが問題に触れたのかなぁという気もしますね。
こういうときは日本人で良かったな、と思います。日本人の宗教観というのはなんというか……「ゆるい」ので。宗教の教えは宗教の教え、ゲームや映画なんかの創作物は創作物、という「それはそれ、これはこれ」という分けたものの考え方ですからね。
悪い言い方をすれば「いいかげん」ということなのでしょうが、この「いいかげん」さが良い感じに作用して、海外の文化なども自由に楽しめるように発展してきました。いろんなジャンルの漫画やアニメがあるのも、このおかげだと思いますね。
今回のこの「FF16」騒動、まぁよくスクウェア・エニックスは突っぱねてくれたなぁと思います。結果的にサウジアラビアでの収益は見込めなくなったわけですが、一国のために全世界で発売するゲームの内容を変更するというのはおかしな話ですし、仮に「FF16 サウジアラビアエディション」みたいなものを作るとしてもコストがかかりすぎです。現実的ではないでしょう。
サウジアラビアはゲーム産業への投資をどんどん推し進めているようです。日本のゲーム会社の株券もけっこう買われているのだとか。
もしかしたら「FF16」に限らず、今後こういったことがよく起きるようになるかもしれませんね。
しかしながら「自分の国の都合に合わないから作り手のほうに変更を求める」というのはいささかやりすぎなような気がします。そこまでするんだったらもう、自分の国で自分の国にあったゲームを作ればいいんじゃないか、くらい思っちゃいますね。
昨今のポリコレ問題なんかもそうなんですが、「日本は日本のゲームを作る」でいいんじゃないですかね。世界で売っていくにしてもそれが一番良い結果を生むような気がします。
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