見出し画像

「坊主めくり」だって立派な遊び方 今日は「百人一首の日」

今日はなんと言っても「ドラクエの日」……なのではありますが、そのネタでは昨年にも書いたので、本日は別の記念日でいきたいと思います。というわけで今日は記念日ネタとして「百人一首の日」を取り上げたいと思います。

百人一首は1235年に歌人の藤原定家によって完成されたとされています。なんとなくですけど、平安期には既に出来ていそうなイメージがあったのですが、意外にも「1192(いいくに)作ろう鎌倉幕府」より後、つまり武士の時代になってからなんですね。

5月27日になったのは、藤原定家の日記に「和歌百種を障子に貼った」という記述があったのが、5月27日の項だったからだそうです。この障子に貼ったものが百人一首の元になったんですね。


「小倉」とは

百人一首の呼び名について、よく「小倉百人一首」という言い方をするのを聞いたことがあるかと思います。

この「小倉」とは何かというと、もともとは100以上あった歌の中から藤原定家が百種に絞る際に、京都の小倉山にある山荘で選んだことにちなむそうです。

今の日本に広まっている一般的な「百人一首」というのは、この「小倉百人一首」になります。かつては別の歌でまとめられた他の人が編纂した「百人一首」や、女性歌人だけの歌を集めた「百人一首」もあったとのことですが、お店で買ったり競技かるたで使用されている「百人一首」となると、やはりこの「小倉百人一首」になりますね。


小さい子でもできる「坊主めくり」

色んな種類が世の中にある「かるた」と違って「百人一首」は多少のデザインの違いはあれど、読み札と取り札に書かれている文章は同じものです。つまりどうしたって「歌を知っている人」が有利になるわけです。

「百人一首」をかるたとしてプレイするのが初めての方などは、「上の句」と「下の句」のことなどが分からず、どの札を取ればいいのかちんぷんかんぷんになってしまうことでしょう。

が、「百人一首」には昔から、書かれている歌のことなど分からなくてもできる遊びがあります。それが「坊主めくり」です。

「坊主めくり」の基本的な遊び方は以下のようになっています。

  1. 絵札をシャッフルして裏向きにして積む

  2. 積んだ山札を囲むようにして座り、順番に一枚ずつめくる

  3. めくった絵札の種類によって以下のように処理する
    ●男性の絵札(殿)の場合、そのまま自分の手札にする
    ●僧侶の絵札(これを「坊主」という)の場合、手札を全て捨てる
    ●女性の絵札(姫)の場合、捨て札になっているものを全て取得する
    (※捨て札を取得するのではなく、もう一枚めくることができる、などのローカルルールがあるようです)

これを繰り返し、手札の多い人が勝ち、というルールです。

「運ゲー(戦略などなく、ランダム要素だけで決まってしまうゲームのこと)じゃん!!」

という声も聞こえてきそうですが、だからこそ単純で誰にでもできるのです。「かるた」としての「百人一首」ではプレイヤーが取るのは字札ですが、この「坊主めくり」では絵札を使うことから小さい子にも親しみやすいものとなっています。

独自のルールも付加しやすいので、ぜひ自分たちでいろいろ考えて一つの「ボードゲーム」へと昇華してみてください。


近年は漫画「ちはやふる」が流行ったこともあり、競技かるたや「百人一首」への注目度も増えてきています。「なんか難しいかるた」という見方から少しだけ親しみやすいものへと変わってきているのです。


もし押し入れに眠っているままになっている「百人一首」がありましたら、たまに出して並べて見てみるのも良いかもしれませんよ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?