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旅は「衝動」なのか?

人はどうして旅したくなるのかを考えてみた時(前の投稿を参照)、旅は「衝動」のようなものなのではないかと思いました。人間が人間になる前の時代の古い記憶、つまり遺伝子で伝わるような衝動なのではないかと。

衝動としての旅といえば、「渡り鳥」が思い浮かびますね。
渡り鳥はヨーロッパではとても愛されています。

南へ向かう渡り鳥の群れを見れば、秋が近づいてきたことが分かります。そして長い冬を経て、暖かい日差しとともに渡り鳥が帰ってきて、そのおかげで森や野原や公園が少しずつ生き生きしはじめるのを見ると、人の心にも希望が湧いてきます。

例えば、コウノトリは、人が住むところの近くに巣を作る習慣があります。電信柱の上とかにコウノトリの巣をしばしば見かけます。コウノトリの巣は、吉兆とされています。秋には遠くへ飛んでいっても春はまた戻ってきてくれるからか、コウノトリは特に大切にされています。みんなの人気者です。

日が短くなるにつれて、渡り鳥は落ち着かなくなるそうです。生き続けられるために、充分の餌と過ごしやすい気温がある場所へと長い距離を移動する衝動が生じるのです。この衝動は遺伝子として全ての鳥にあるらしいです。
狩られる可能性やそのほかの危険もあるため、群れになって飛んでいきます。

鳥たちはどうやって目的地にたどり着くかというと、太陽や星の位置を指標にしている上に、磁気感覚も頼りにしているそうです。(←すごくないですかこれ⁈)
あと、一度渡りをしたことがある鳥は地形を覚えるらしいです、つまり「学び」も関わってきます。これだけでも、渡りがどれほど複雑で面白い現象なのかが分かります。

数百キロか数千キロの旅をして、春には必ず帰ってくる渡り鳥たちは、とにかくすごい!とみんなが思っています。そのためとても愛されていますし、歌や詩、物語などにもよく登場します。

人の旅したくなる気もちも、何かしらの不思議によって遺伝子で渡り鳥から伝わった衝動のようなものではないかと思いましたが、その可能性はあまりなさそうです。旅に出たくて落ち着かない気もちの原因はおそらく別のところにあります。

旅と渡りはまったく無関係ですが、色々調べてみたら、渡りの仕組みについて色々初めて知って、ものすごく面白いと思い、ここでその話をしてみただけです。

「渡り鳥」という言葉は批判的な表現に入っていて、日本ではあまりいいイメージがないのではないかなと思いました。もしそうであれば、少しもったいないなと思い、「渡り鳥」がどれだけ素敵なのかという話をしてみました。

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