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マレーの作り話

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藤子・F・不二雄先生のいうところのSF(少し不思議な話)
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#短編小説

夕方のロバ #1

「夢から覚める時、失われているのは現実の方だ。 セミが夏の終わりに鳴くのをやめる時、 失わ…

短編|僕は消えたかった

 <読了:約13分> ーーー  大学最後の秋。夕暮れ時は決まって行き場のない、寂しい気持ちにな…

ショートショート|割りたい

小さい頃、手が滑ってコップを割ってしまったあの日 私は思った。 「なんて気持ちがいいのだ…

ショートミステリー|珍しい虫

珍しい虫を見つけた。 その日も誰でも代わりになれるような、つまらない仕事を終えて、高円寺…

夕方のロバ #15 終話

ロバが目を覚ました時 辺りはすっかり暗くなっていて 雲の隙間から月が見降ろしていた。 慌て…