稀井マレー/マレイ・マレー

哲学科卒/書き、歌い、描き、想う/領空侵犯的表現者

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短編|僕は消えたかった

 <読了:約13分> ーーー  大学最後の秋。夕暮れ時は決まって行き場のない、寂しい気持ちになった。  斜陽とともにマインドは傾き、俯いたまま薄暗いキャンパスを歩いた。  誰も僕を知らないし、僕も誰も知らない。本当は僕だって、僕が誰かはわかっていなかった。  「何の価値もない」  「存在が無意味だ」  「消えてしまえばいい」  そう思うと、全身で無力を感じ、そして少しだけ笑えるのだった。 ーーー  上京して数ヶ月。その間にタバコも酒も覚えたし、自炊用のフライパンも幾

    • もしかしてみんな、仕事に生活を合わせているから上手くいかないのではないか

      • 03書くことを継続するには

        文章を読んでもらうには、当然ながら読んでもらえそうな文章を書く必要がある。 文章の内容もそう。面白そうな内容を選んで書くことになるんだけど、そうすると途中であきちゃったり、続かない。 なんでかって、自分が面白くないからなんだけど、その辺の匙加減って難しいと思っていて。 自分が書きたいこと=人が読みたいことなんていうのは、ある意味奇跡に近いんじゃないかと思うんです。 以前は閲覧数が上がりそうな記事を書こうと思って、いくつか書いてみたんですが、文字通り三日坊主で終わっちゃって。と

        • 02人は土から離れて生きていけない

          雨が降っている。 梅雨の季節だが、デスクワークにはあまり関係がない。 状況はめまぐるしく変わっている。 連れて、自分の価値観が変わるのは当然のことで、立ち止まっていると根っこが生えてきそうで、また何か始めたくなる。その繰り返しが人生と言われればそうだと思う。 「人は土から離れて生きてはいけないのではないか」ということを、20代後半、品川でSEをやっていた頃に思っていた。 東京にも確かに植栽もあったし、土もあったが、それは必ず人が持ってきた、誰かが作為的に配置した緑だった。

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        • マレーの随想録
          10本
        • マレーの今日のつぶやき集
          13本
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          01頭の中を流れる言葉をそのまま出していく

           頭の中を流れる言葉をそのまま書いていく。  構成も何も考えずに。  それはギターを適当に弾きながら付ける適当な歌詞のように自由でいいはずなのに、こうして形に残ることを意識すると、体裁を気にしてしまう。  素粒子が観測されると動きが変わるように、言葉も文字として表された時、自分から離れて誰かに見られるものになってしまう、と、無意識で考えてしまっているのだろうか。  働くということについて、ここ最近は考えている。「働く」って、もっと生活とつながってなかったっけと。  例えば、

          01頭の中を流れる言葉をそのまま出していく

          家族ってマジでありがたいな。父ちゃん頑張るよ!

          家族ってマジでありがたいな。父ちゃん頑張るよ!

          焦りのようなものがある。毎日子育ても仕事も大変だ。充実もしている。毎日が矢のように過ぎる。ふと立ち止まって考えていると、「立ち止まってる場合じゃない!」と背中を押される。虚しさはない。オーケー。全部うまくいくよ。

          焦りのようなものがある。毎日子育ても仕事も大変だ。充実もしている。毎日が矢のように過ぎる。ふと立ち止まって考えていると、「立ち止まってる場合じゃない!」と背中を押される。虚しさはない。オーケー。全部うまくいくよ。

          【鼻歌】休みの日/坂口恭平さん

          【鼻歌】休みの日/坂口恭平さん

          【鼻歌】休みの日/坂口恭平さん

          あなたの形のない愛が 私に最後まで残るだろう 私の形のない愛が あなたをずっと守ればいい

          あなたの形のない愛が 私に最後まで残るだろう 私の形のない愛が あなたをずっと守ればいい

          雑記|私とはひとつの現象に過ぎない

          私があなたの目に映るとき 私は本当にそこに存在しているのか たとえば 私に反射した光が あなたの水晶体を通り、網膜に到達し、 電気エネルギーに変換され、 視神経から脳に伝達されて なんらかの像を結んだとき 私の存在は一つのイメージに過ぎない または、あなたが私に触れるとき あなたの中には皮膚の感触が想起されるが その時 私の存在は一つの感覚に過ぎない 私とは常にひとつの現象に過ぎない それは音のない空間の「沈黙」のように 色を塗る前のキャンバスの「余

          雑記|私とはひとつの現象に過ぎない

          随想|自分の中心に軸を置く

          周りの目を気にしていると 周りの人の考えていることが、自分の中の軸になる 何かを判断するとき 他人がどう思うか、自分がどう思われるかを気にしてしまう でもそれは 周りの人が考えているだろうことを 「勝手に」考えて 自分の中で作り上げた 「他人から見えているだろう自分」に 軸を置いているだけで 実のところ 他人がどう思っているかなんて わかりっこない 他人にどう思われているかなんて 全然重要なことじゃない 他人の反応に自分の軸を置くと いつも周りの状況に 感情や考えを振り

          随想|自分の中心に軸を置く

          随想|あなたが誰かを受け入れる社会はあなたの大切な人が受け入れられる社会だ

          あなたが誰かを受け入れる社会は あなたの大切な人が受け入れられる社会だ 私達はテレビやSNSで、 例えば浮気がバレた芸能人や、 つぶやきが炎上したインフルエンサー、 倫理に違反する行為をしてしまったタレントを まるでカビ臭い麻布を頭から被せ、袋叩きにするがごとく批判することがある。 もちろんそういった行為自体が許されて良いわけではない。 しかし、最近の風潮として、その人の人格まで全否定する、目に余る誹謗中傷がされていることがある。 「罪を憎んで人を憎まず」 そして、裁

          随想|あなたが誰かを受け入れる社会はあなたの大切な人が受け入れられる社会だ

          こまったニャンきち#2

          こまったニャンきち#1

          めちゃくちゃゆるい猫

          今日の鼻唄|サヨナラCOLOR/SUPER BUTTER DOG

          今日の鼻唄|サヨナラCOLOR/SUPER BUTTER DOG

          今日の鼻唄|サヨナラCOLOR/SUPER BUTTER DOG