父と母の住むところ
実家のリフォームが終わった。
父が亡くなった後に、いくばくかのお金が私の元に入ってきたがそれを全て実家のリフォーム代に充てた。
雨漏りや動線、狭い玄関など母が長い間我慢して生活してきたところは、全て直してしまおう。
地震でやられてしまった部分は修理して、再びやってくるであろう揺れに備えて、補強をしよう。
父との思い出を消さないように、母の気持ちを第一に進めよう。
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結果、母の素敵な一人暮らし住宅が完成した。
長年の希望だったサンルームも追加。
大工さんや設計の方にも恵まれて、アレやこれや母の話し相手をしてもらいつつ、その話の中から母の希望を汲み取ってもらい、細かな追加作業をしてもらった。
もう少し。もう少し。時間が過ぎていく。
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リフォーム中に柱が足りていない箇所を発見した。当時の大工が手抜きをしたのだろう。粗雑な木組みに唖然とした。よくぞあの揺れに耐えたものだ。次は無理だっただろうな。
本当は父が生きているうちにリフォームを行いたかったが、あのガンコじじいは絶対にうんとは言わなかっただろう。うーん。うん。
まあ、オシャレな仏壇も買ったし、その中から母を見ていてちょうだいな。
まあまあ、良い感じになったでしょ?