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アジの三枚おろし

連日受験結果が連敗中の息子にシチューを作ってもらいました。
鬱々とした気分で家に居るのも何だし、散歩も兼ねてスーパーでも行って気を紛らわしてもらいたいという思いもあって、買い物と調理をお願いしたのです。

私はソファーでぐうぐう寝ていたのですが、時折、ジャガイモかニンジンをトントン切る音や、お鍋で食材を炒める音が聞こえてきて、ああ、作ってくれているなあと思いつつ、眠りに入ったり戻ったり。

「シチューが出来た」という声で目覚めれば、彼のシチューが大鍋で出来上がっていました。
なんだか嬉しくて。
おかずも何もなく、シチューだけなのですが、夕飯として丁寧にいただきました。
シチュー皿に軽く盛った、彼のシチュー。
丁寧に作ってくれたニンジンの味が濃い、玉ねぎ多めのシチュー。
カレーよりも食材の切り方などが、はっきりと見えて、真面目に作ってくれたことがわかります。
美味しいね、美味しいなと言いながら食べました。

・・・

食後に、市販のルーも美味しいけれど、小麦粉で作るのもあっさりしていて美味しいんだよ、という会話から、リーマンショック時の節約術に話が広がり、昔の家計簿を一緒に見たりして。

そういえばあの時、よく一匹ものの魚をさばいていたけど、あれも節約だったの?と息子からの質問。
そうそう、会社に解雇されるかもしれない状況だったから、色々節約していたのよ。やれる事は全部ね。そんな会話。

2009年の家計簿が懐かしい。当時、子供達はまだ小学生。

息子が「今度三枚おろしにチャレンジしてみるよ」なんてそんな言葉で、ほっこりして。
なんとかなるよ。色々ね。
振り返る幸せがある日常は、ありがたい事なんだと思います。