見出し画像

ピアノの呪い

ピアノの旋律は美しい。映画「羊と鋼の森」を見たって、カフェや通りすがりに耳に入るさりげない音だって素敵だと思う。でも私は長年、ピアノの呪いにかかっている。

中島らも氏のエッセイの一文「弦楽器は叩くものではなく、爪弾くものだ(だからピアノは乱暴な楽器なんだニュアンス)」確か横にはハープのイラストもあったような。古い記憶だ。
でも、その一文がクッキリ脳に刻まれている。

いや、聴けますよ。聴ける。ジェニーハイの新垣さんのピアノ音は素晴らしいとも思うし、何もかもダメってわけじゃない。ただ、ふんふん♪音楽を楽しんでいる途中にピアノが流れ出すと、らも氏の言葉が頭をよぎって行くのだ。。これを呪いと言わずしてなんと言おう。

多分、この状態は今後の人生時間で薄くはなっていくだろうが、消えはしないだろう。私の葬式でピアノ音を流されたら、気になってムックリ起き上がりそうだ。

追記
中島らも氏は好きです。念のため。
「ガダラの豚」はこの先も変わらず、私の中の極上エンターテインメント作品の一つです。