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冷コー喫茶店より

初アルバイトは18歳のときだった。
安心安全、学校経由のアルバイト募集の紙が、学生課前の掲示板に貼ってあるので、仕事内容など好みのものを選んで申し込むのだ。

現金日払いで、5000円〜9000円のものが多かったと思う。午前だけ、午後だけのアルバイトもありるので、ちょこちょこと小遣いを稼ぐのに都合が良かった。

清水の生八つ橋のお店であんこ詰め
→ 女の操を大切に、とご主人の話を聞かされる。

うどん屋さん
→ なんとなく悪い人(女癖)だった気がする。

着物の帯の棚卸し手伝い
→何十万の帯が無造作にゴロゴロ。ビビる。

駅前のケーキ屋さん。
→大人の社会を垣間見る。

そして寺町通りの喫茶店。

「おねーさん、冷コー」
初めは意味が全くわからなかった。レスカも。
近くのすき焼き屋さんのご主人が、朝、素の顔でやってくる、そんな昔ながらの喫茶店。
一応カレーが名物だったけれど、特に美味しくはなかったと思う。米の味が普通だった覚えがある。(米、、。そんな所が記憶に残るのね。)

・・・

遠出を控えているので、Googleマップで旅をする。zoom、zoom。あの喫茶店はもうない。

ノスタルジーに一瞬浸ったけれど、今を過ごそう。今は今。

・・・

ってさ、そんな新旧記憶があるさ。あったり前さ生きて時間を過ごしてきたもん。

「いつまでも昔の事を言われても、若い世代には分からないんで!」って高らかに断罪されるように宣言されても、違うんだよなあ。例の一つを出しただけだよう。
困っちゃうなあ。若いってそんなに正義だっけ。
しょぼん。
と、まだ感情の修行が足りない私であった。