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良い歯科医院の条件 その2

皆様、こんにちは
本日は前回に引き続き、良い歯科医院とはどういうものを言うのか?というテーマでお話をさせていただこうかと思います。

みなさん歯科医院に行った際に嫌な経験をしたことはありますか?
なんの説明もなく治療が始まり歯を削られた、痛いのにすぐに治療をしてくれない。治療したは良いもののとにかく痛い。
色々思い出すだけで嫌になる経験をしたことなどもあるかと思いますし、DHの方々に関してもそういう経験をした患者さんのクレーム対応などをしたことがあるかと思います。

歯科の病気や治療は、特に痛みを伴う場合が他の診療科と比べる多いと思います。
現場の意見としては、正直これはある程度は仕方のないことだと思いますし、原因をつくってしまった患者さんにも責任の一端が全くないとは言い切れないと思います。

しかし痛みを伴った状態で来院する患者さんは、特にセンシティブな状態でお越しいただいていることが多いです。なのでこの時点での対応を失敗すると、初回からあっという間に悪印象を与えることになります。過去に私も対応を失敗してしまいたった一回だけの来院で、医院の口コミに☆1を付けられたことがあります笑
しかし逆に、適切な対応をすれば普段の初診以上に良い印象を与えることも十分可能です。

今回の記事を読んでいただくことで、患者さんにより良い印象を持っていただくことができるはずです。

目次
1 主訴改善が医療の基本
2 一口腔単位での診査診断ができているか?
3 時間を守る
4 患者の業を否定しない


1 主訴改善が医療の基本


患者さんはさまざまな理由(主訴)で医院に来ます。被せ物が取れた、クリーニングしてほしい、親知らずを抜いてほしい、など本当に色々あります。
主訴は患者さんの来院理由であり、今一番我々に対応してほしいメッセージになります。
口下手な人もいますので患者さんもなんでも話ししてくれるわけではありませんが、来院してくるのはあくまで患者さん個人の意思により向こうから来ていますから、どんな表現でも来院動機は絶対にあります。

一番大切なのは双方の人間関係(医療従事者ー患者関係)の構築です。
ここに向き合わずに事を進めると必ずと言っていいほど失敗します。


イタリアレストランに行ってパスタ頼んだのに、ピザが来たら複雑な気持ちになりますよね?
患者さんからすれば的外れなことをされると、それと同じくらいの感情を我々に抱くことになります。

先に行っておくと、歯科治療は数回に分けて何工程も踏まなくてはならない処置もあるので、短発診療で全てが終わるわけではありません。内容によっては初診の段階で患者さんには十分に周知しておくことが大切です。

その中で特に疼痛主訴の患者さんは、かなり心理的にナイーブな状態になっています。この手の内容でDHの方ができる手は多くはありませんが、患者さんとの人間関係を築くためにできることはちゃんとあるのです。

それは患者さんの気持ちに共感すること、です


患者さんは医院単位での評価と、個人の評価は別々に行なっています。
DHの方の対応はすごく良いのに、Drの扱いが雑だった!なんて口コミはよく見かけます。
共感対応は問診の基本的な技法の一つですが、これができていない人は本当に多いです。これ一つで患者さんからみた我々のイメージはだいぶ変わります。
痛みに対する最終的な対応はDrの裁量で変わりますが、ここの気持ちに理解を示してあげることは、DHの方々に関しても本当に大切なことです。

友達と会話している時にも適当に返事されてるなぁ、、って感じる瞬間ありますよね?ああいう雰囲気にはならないようにしましょう。



2 一口腔単位での診査診断ができているか?

患者さんに専門家として見てもらい、かつ人間関係を築き上げる上で大事なことがもう一つあります。

それは、診査診断です。

詰め物一つとれた、歯茎が腫れた、歯が揺れて噛めないなど、歯科における患者の症状には全てにおいて理由が存在します。
歯周病の診査診断にはなんで?という視点がとてもとても大切になります。

なぜなのかを調べる→ 診査
理由がわかる→ 診断


です。

私は歯周病科医ですが、歯周病診査というものは歯や歯茎、歯槽骨を診るため、一口腔単位での診査が求められます。
なんでこんなに歯肉が腫れているのか?なんでここだけ歯が揺れているのか?
紐解いて行く必要があるのです(歯周病の病態に関してはまた別の記事で詳しく解説して行く予定です。)

歯科衛生士に方に関しても、歯周病治療の専門家ですからここに対する眼力は必要不可欠です。自分の勤務するDrが歯周病に詳しくないのなら尚更必要になってくるスキルとなります。

適切な診査診断ができることで、得られるものが2つ存在します。

1:患者のなんで?を解消することができる
2:これからの治療の方針を決めることができる


2に関しては、専門的な内容なのでまた別の機会に話します。

1に関してですが、不快な訴えを抱えた患者さんは詰め物の脱離から夜の激痛まで
どの人も等しくなぜこんなことになったのか??という疑問を深層心理に抱えています。
先ほども主訴改善が医療の基本、と書きましたがその主訴が起こった原因を調べそれをわかりやすく説明してあげることも同じくらい大切なことになります。

今はネットやSNSを通してかなり良質な情報が自分の手で調べることができますし
リテラシーの高い患者さんは来院する前に、すでに自分の中である程度知識武装して答えに当たりをつけている方もいます。

患者さんとの会話はよく言うキャッチボールと同じです。
最初は軽く流す程度のボールの投げ合いが続きますが。突然、患者の疑問がイレギュラーボールとなって飛んできます。そこを焦らずに涼しい顔でキャッチし相手が取りやすい形でボールを返してあげると、患者さんはスッキリした気持ちになり。
たとえ、疼痛主訴であったとしてもその場の我々の対応に理解を示してくれるはずです。

しかしそのためには、専門知識の勉強も大切になりますから自学自習も必要になってきます。
私の記事では、そんな歯科衛生士さんに対して教科書以上にわかりやすく良質な情報を発信していきます。

次回は、良い歯科医院の条件 その3に続きます!

最後に!
この度、私のコンテンツに対してアンケートを設置しました。
今後、扱ってほしいテーマや質問したことなどありましたら張り切ってやりますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします!!

これからも、歯科衛生士の社会的立場が少しでも良くなるよう微力ながらお手伝いさせていただきます。









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