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【祝満室】相場賃料よりお家賃1.3倍アップさせた不動産投資戦略ーーー超具体的戦術付き。

昨年2月に取得した「ギリ東京23区内」の一棟マンション。

ようやく、ようやく【満室稼働】となりましたので、
そこに至るまでのロードマップを振り返りながらまとめておく。

長かった…。

いや、そうは言っても当初の計画通りではある。

どんな物件?

そもそもの物件のポテンシャルと取得経緯。
・所在:都心からみて右上、いわゆる城東エリア
・立地:駅は近年タワマンもできたり、乗り換えがあったりで、利用者数は多く、パワーがあるものの…、その駅からはGoogleマップでバスで約10分、徒歩になると約22分。
・建物は、平成初期の鉄骨造
・間取りはよくある2DKタイプ
・1フロア4世帯の3層。

取得の決め手

まず第一にこの物件に惹かれてしまったのは、
「土地の大きさ」だ。これに尽きる。

地べた大事。

(まともな)土地さえあれば、何とかなる、
いまだにそんな気はしている。

この物件の一つ前に取得した山手線沿線物件は、
土地が無かった(借地権な)こともあり、
ちょうど地べたを心が渇望していたのかも知れない。

東京23区内で、500平米超の土地を有する中古一棟マンション、
これを取得できたら、もう地主と名乗っても過言ではないのではないか、
ZINUSHIアセットとか言えるんじゃないか、そんなことを思ったり思わなかったりしながら、投資対象として有りか無しかの判断を悩みながら進めた物件だ。

よくよく見ていくと物件のヒストリーとしては
「うっ」と身構える部分も少なからずあった。


窓のすぐ下についている鉢植えを置くようなスペースからは、漏水の雰囲気を感じるし、階段下のベニヤも破れている。

ただ、建物の具合がちょっと悪い程度のものは、築後20-30年の中古物件を日頃から扱う身としては、よく見かけるレベルだ。

そんな些細なものは、土地が癒してくれる。

気になったのは、物理面ではない。


乙区である。

既存抵当が、【報道特集】されてしまうあの金融機関、
「スルガ銀行」だった。


穿った表現をすれば、
「スルガ業者に嵌め込まれたエンド所有のスルガ物件」だ。

「その出口に自分が立つ」なんという屈辱だろうか。

そんなことが許されて言い訳がない、
むしろ自分は嵌め込む側だったではないだろうか。

なんなんだこの市況は。


そして、もう一点の気になる箇所は、管理会社だ。
聞き覚えのあるところであった、
「ロボットホーム」だ。

響くテック感、そう、こちらも「かぼちゃの馬車」前後で話題になった
「TATERU」からロンダ…名称変更したのが、「Robot Home」である。

近頃では「IoT賃貸住宅」を謳い、スマートロックやスマホからの照明・エアコン操作などを一纏めにした、「Residence KIT」というものが不動産テック感をインフレさせて人気を博しているといった話は耳にする。

しかしながら、この物件においては、そういったテック系を匂わせるIT設備面は一切供与されておらず「ただ単に収納代行・運営管理業者がロボットホームである」というだけだった。

(なんで業務停止命令受けてるココに…。)

収益性

利回り感は表面で9%をちょっと超える位。

売買価格は売主エンドさんが取得したときの抵当金額よりも、
ちょっとだけ低い金額が書いてあった。
彼の取得時からは5-6年を経ている。

4.5%の借入金利で、なかなか減らなかった残債務の金額と仲介手数料等の経費を考慮した値付けだろうか。

取得時に売買契約書を2通作ったり、エビデンス偽造やカーテンスキームなどで、フル・オーバーローンを引いて購入した物件か否か、それは今となってはどうでもよいところではあるし、利下げ交渉をして実はCFにゆとりがあるのかもしれないが、「手離れしたい」という雰囲気はこれらの状況からえもいわれぬ香りを放っていた。

背景

仲介担当者よりヒアリングすると、
当初はスルガ業者の管理だったが、家賃保証期間が終わったか、その業者が飛んだかで、蓋を開けてみたところ、空室多数。
今の管理会社にしてから(Robot)改善されて、満室になった。

稼働が改善された今の状況で売りたい(逃げたい)とのニュアンスだ。

(この時点では「ロボットホームは意外とアリなのか?どうなんだ?」という気もしたが、決済と同時に既存の付き合い有る委託先に変更した。)

改善の余地がない「駅からの距離」はネガティブではあるものの、
その最寄駅のパワーはあるし、
論より証拠で「現況満室」という事実がある。

そして、物件のヒストリーは唸ってしまう部分があるものの、
今のマーケット相場から考慮すると「無し」ではない。

600平米に届くかという土地、前面道路の路線価180,000円を掛けると、
売買価格の90%はカバーできている。

収益性と資産性のバランスは及第点に映った。

この一棟マンションの取得にあたっては、
「融資特約」を付帯してもらえたため、
特に最近あった融資承認が出る出ないでカイジのように視界がゆがむ思いはすることもなく、順調に決済を迎えることができた。

(最近あったやつ↓)

あっ、思い出したらちょっと胃が…。

だが、そうは問屋が卸さなかった。

融資は問題なかった。
賃貸状況だ。

12月下旬の売買契約締結、2月下旬の決済・引渡し、よくあるタイムスケジュールではある。

その過程で1月に1室が退去、賃貸繁忙期での移動は致し方ないところだ。
そして決裁を経て3月、空室のリノベ見積もりも煮詰まり、着手しようとしたところで、其の隣の部屋も退去。

12戸満室稼働⇒10戸稼働。

自己資金をある程度投入しながら購入しているため、
返済は賄えているが、面白みに欠ける状況だ。


さぁ、ここからが不動産投資。


取得時点の共益費を含む一棟全体の賃料帯は
最安値:54,500円
最高値:72,000円

この時点で、
うっすらと安牌な賃料帯は6万円台中盤
ネガティブで5万円後半、
アッパーでも7万円中盤か

こんな予想はできるものの、当然に買う前の時点で、
SUUMO・ホームズ等々から事例は眺めている。

SUUMO賃貸経営サポート

上記の画像は「SUUMOの賃貸経営サポート」で、
地域と間取りを入れたものだ。

今回の空室箇所は40-45平米の2DK
簡単にでてくる事例たちを眺めると、
49平米の57,000円とかからある。
おい、やめろヨ!そんな安く出すんじゃないよ!

そんな現状認識は終えたところで、
此処から先はリノベーションだ。

一部屋(世帯)の修繕コストとしては、
ざっくりと【売上(お家賃)の2年分】までであれば、
許容できるというセルフ経験則が有る。

賃料のアップサイドであったり、売却時の利回り換算から取り返すなり、細かな考え方はココでは割愛するが、とにかく2年分(まで)。

お家賃5万円なら、年間60万円の2年分で120万円
同様に
6万円なら144万円、
7万円なら168万円。

そんな費用感を念頭に置きながら、
リノベプランを煮詰めていく。

2部屋の空室、両方ともそれなりに劣化してきていた。

これが手を入れる前の写真だ。

<ビフォー>

玄関から撮影


キッチン
DK
居室
居室(和洋変更済み)

うん、駄目ではない。
このままでも貸せる気はする。

一応の原状回復はやってある雰囲気。
こちらは「A号室」、次の部屋を「B号室」としてまとめていく。

後から退去となったもう1部屋、
こちらの「B号室」は修繕前の写真がなかったので、
3Dスキャン画像。

3Dスキャン

先程の「原状回復やりました」なA号室の反転間取りだ。

こちらB号室は和室のまま。
そして厄介だったのが、浴槽が割れていた

どうせやるなら、ガッツリやってしまって…、
アップサイドを目指したい。

そんな気持ちに火が付き、
諸々の改革を進めていく。

内装修繕項目一覧

以下が内装・室内設備系統でテコ入れした内容だ。

  • ユニットバス交換(B号室のみ)

  • 室内洗濯機置き場付設(B号室のみ)

  • 独立洗面台交換

  • 和室→洋室に変更(B号室のみ)

  • 下足入撤去

  • 居室の既存照明撤去→ひっかけローゼット交換

  • トイレのドアの取手をレバーハンドルに交換(鍵付き)

  • 半洋室のドアの取手をレバーハンドルに交換

  • システムキッチン交換(レンジフード等も)。

  • キッチンの既存タイル撤去、キッチンパネル施工

  • 浴室ユニットごと交換(ミラー、シャワー混合水栓等含む)

  • 浴室内:浴室乾燥機付設

  • 洋室:エアコン交換

  •  隙間に可動棚設置(施主支給:レール・棚板・支え)

  • 収納扉・両面にダイノック貼り、収納内もフロアタイル付設

  • 和モダン室:エアコン交換

  • 床:DKと同じフロアタイル(押入内・中段も)

  • スイッチ類:全てコスモスイッチに

  • テレビアンテナ線も今時のものに。

  • 録画機能付きカラーモニターIFに交換(施主支給)

  • 洗面化粧台交換 750mm(B号室のみ)(施主支給)

  • トイレ内タオル掛け交換(施主支給)

  • トイレの紙巻機を2連に交換(施主支給)

  • トイレ内 換気扇交換

  • 玄関ドア室内側 塗装

  • 木部塗装(巾木・窓枠・他)

B号室の方が、室内がやられていたため、
特に水回りの総とっかえをした形だ。


まずは空室箇所A号室リノベのアフター。

玄関より


DK


居室
和洋変更済み部屋

そして、こちらは反転B号室。

概ねのテイストは同じだが、大きな変更点は水回りだ。
キッチンはクリナップの同一タイプだが、
カラーを落ち着いたものにした。

また、浴槽が割れていたこともあり、
思い切ってユニットバスごと交換した。

浴室リニューアル

そして、こちらの一棟マンションは、デフォルトが外置きの洗濯機置場であったものの、今回のユニットバス交換に併せて、DK部分に室内洗濯機置き場を付設した。

室内防水パン

詳細な見積もりや、クロス・床材の型番などは、また別の機会にnoteにまとめるかも知れないが、ここで気になってくるのはやはり費用感だろう。

1戸あたり、ざっくり200万を超えた



やってしまった。やりきってしまった。

過去の経験則方程式でいくと、
相場賃料7万円なら×24ヶ月(2年分)で168万円までが望ましかった。

超過している…。


いや、そんなことはない。
入居してもらう賃料を引き上げれば方程式は崩れない。

これだけ設備・内装ともグレードアップしたのだ。
周りの相場にあわせてやる必要などあるものか。

ただ、これらの工事が両部屋とも完了したのは5-6月頃。
繁忙期など等に過ぎ去ったあとだ。

駅距離の有るファミリー世帯向けの賃貸部屋であるし、
シングルタイプほど特定時期に固執する必要はないだろう、
時期を逃さないために家賃で勝負するよりも、入退去のスパンが長いファミリータイプであれば、1年位の間にじっくりと高値の賃料帯でのリーシングを目指せれば構わない…。

そう自分に言い聞かせながら、他にできることはないだろうかと物件の底上げを画策していく。

シューズボックス追加

先程の玄関写真、広くなったのは、下足入を撤去してしまったからでもある。リーシングの受けとしては、やはり必要かと、ニトリで発注。現地で荷受けしての組み立て。

これよりも大きいタイプのものであれば、ニトリ製品は組み立てもやってもらえるものの、それだとブレーカーへの干渉などがあったため、セルフ組み立てに勤しんだ。

これで検索サイトのこだわり検索項目、「シューズボックス」のチェックボックスを一つ潰せた。

宅配ボックス導入

やはり需要の高まりを耳にする人気設備として、
「宅配ボックス」は気になるところだ。

しかしながら、共用廊下にはこれを設置するほどのスペースは無いし、土地が広いとはいえ雨ざらしにするわけにもいかない。

屋外にもおけて、維持管理メンテナンスまでやってもらえてテック感のあるものとして、Amazonの受け取りや宅急便やメルカリの発送まで出来てしまう「宅配便ロッカー」のPUDOステーションを導入できると最高だったが、こちらは新規受付停止とのことで、アプローチ時点で断念した。

PUDOステーション

駅とかに設置されている↑アレだ。

今の時代としては、こだわり検索に出てくる
「宅配ボックス」のチェックボックスは潰したい。

そこで導入したのが、こちら↓。

宅配ボックス
スッキリ。

ソフトなタイプの折りたたみ可能な宅配ボックス。

これは本当に宅配ボックスなのか?
箱なのか?

いいんだよ。
概念の問題なんだよ。


改良したエクステリア周り

部屋内は一旦やり終えた。
次は外だ。

先程のシューズボックス組み立ての際に、
ちょっとした事件があったため、
防犯カメラの設置を心に決めた。

(その顛末は、下記のnote参照。)

これでSUUMOこだわり検索のセキュリティ、「防犯カメラ」のチェックボックスを塗りつぶせる。

集合ポストの交換

防犯カメラ設置の契機にもなったのが
「集合ポスト」のセキュリティの甘さだ。

既存の集合ポストはこれだった。

団地タイプ

一昔前の団地タイプ、よくあるThe集合ポスト。

セキュリティ意識の高い入居者においては、
各自でダイヤル錠などを設置されている。

その運用でも別にダメではない…。

ただ、こちらの一棟マンションについては、
エントランスも半分屋外のようなものであり、
この集合ポストが物件入口の「顔」となっている節があった。


ファーストインプレッションは大切だ。

そしてリニューアルしたものがこちら。

正面から

うん、輝いてる。

A4レターパックがすんなり入りそうなゆったりした大きさ。

本来は戸建てにも個別につけられるnastaのポストだ。
公式カタログ等で集合ポスト風に取り付けられていたため、
同じように並べて設置した。

設置サイズそのものが広めの面積が必要になるものの、
それが許すのであれば、この見た目の良さは嬉しいものがある。

1つのポストが約2万円。
工賃を入れて約30万円。

工事完了当初、人生初のダイヤル錠付きのポストを体験する入居者が複数いらしたようで、設置したばかりの防犯カメラには、四苦八苦する様子や住民同士で協力し、小一時間かけて解錠したときの喜び勇む姿などを微笑ましく眺めることができた。

サイクルポート

自転車を置く場所は入口近くにあったものの、屋根がなかった

屋根…

加えてファミリー向けの間取り、入居者数に対してこのポートで収まりきるわけもなく、時間帯によっては階段下などにごちゃごちゃと乱雑に停められている状況だった。

これはリーシングの案内時も心象がよくない。

幸い敷地自体にはゆとりがあるし、どうせ雨に濡れるならこのポートに固執する必要はないだろう。

地面に固定するタイプの金属製の自転車ラックは、間隔が狭く使いにくいイメージがある。そして結局使われないというパターンも耳にするところだ。

何かデザイン性もあって、利用を誘導できるようなもの、それでいて高過ぎないものはないかと探し出したのがこれだ。

コンクリ性 サイクルラック

このサイクルラックを適当な間隔で配置、
コンクリート用のセメダインで固着した。

自動販売機の設置

こちらの敷地は、歩道付きの公道面角地。
道路の接面だけなら数十メートルある。

そして敷地のゆとり・・・自動販売機置き放題じゃ無いか。

そのような思いから、自動販売機業者を一つひとつ当たっていく。

・「近くにもうウチの自動販売機あるのでダメですね」
・「ここだと収支が見込めないのでちょっと」

そんなお断りを受けつつアプローチを進めていくと、
「ユカ」社は前向きに設置してくれることになった。

電気代大丈夫かな…。

当時は敷地内の照明が死んでいたこともあり、
夜になると、共用廊下の灯りのみで暗い状況であったため、
トントンより上になってくれれば御の字、
照明の替わりでも…というイメージ。

電動バイクステーションの設置

サイクルポートを撤去したかった理由の一つがこれだ。

渋谷区発祥のLUUPを筆頭に、都心エリアで顕著に見られるようになり、ものすごいスピードで法改正が進んでいるシェア型電動キックボード

これの導入をやってみたかった。

マイクロモビリティの普及は、駅距離のある物件の価値を大幅に底上げする可能性がある。LUUPが無理ならドコモのバイクシェア(赤いチャリ)でも構わない。

しかしながら、この23区の右上、これらはエリア対象外だった。

他に近似のモビリティ系サービスはないものか、
調べていくうちにたどり着いたのが「Shaero(シェアロ)」だった。

シェアロの電動バイク

時速30kmの電動バイクだ。
LUUPやバイクシェアと同様、アプリから会員登録、他のステーションで乗り捨てできるタイプのモビリティサービス。

ただ、こちらはあくまでバイク(原付)扱いのため、運転免許証の登録とヘルメットの着用義務がある。

とにかく、これはサービス対象エリアにあり、高低差や設置面積、電源の要件をクリアできたため、導入することができた。

屋外照明交換

既存の照明が暗くなっても点灯しないため、管理会社に「電球交換して!」のオーダーをしていたものの、
「もう対応したサイズの電球が製造されていなくて無理」とのリターン。

光らぬ照明

…変えたくなるよね。

と、いうことで2箇所あった屋外照明器具そのものを交換。


タカショー 屋外照明

いい、これは良いぞ。

やれることはやった、お家賃は…

外装でいえば、屋上防水工事や外壁塗装・鉄部塗装・共用廊下の長尺シートなど、大規模修繕などもやりたいところではあるが、収益性を度外視し過ぎた形になってしまう。

リーシングの訴求力の観点から言えば、
ある程度やりきった感じはある。


賃料への反映は、もちろん室内設備や内装が主体だが、外部のバリューアップを転嫁してはいけない理由などは無い。

これらを考慮し、募集したお家賃は

A号室:88,000円

B号室:93,000円

どちらも共益費込みの金額。

B号室については、ユニットバス交換などのバリューアップに加え、(防犯カメラのために入れた)光回線を無料で単独利用できることから、それを転嫁した形だ。

各々24ヶ月をかけてみると、
88,000円×24ヶ月=2,112,000円
93,000円×24ヶ月=2,232,000円

経験則方程式に合致してくる。


冒頭のSUUMOの賃貸経営サポートの賃料相場を覚えているだろうか。
再び画像を貼ろう。

SUUMO

上部(赤枠)に書いてあるが、類似物件・類似エリアにおける
40平米賃貸の「賃料・共益費は合計で67,000円」である。

・A号室で131%、
・B号室においては138%、乖離がある。

管理会社や物件最寄駅の地場不動産業者にヒアリングをするまでもなく、
「高えヨ、決まるわけねぇヨ!」と言われかねない。

そんなことは言われるまでもなくわかっている。
それなので、そもそも聞かないことした。

ウチコミに出した。

オーナー自ら賃貸募集をできるサイトである、ウチコミ。
他の保有物件においては過去にこちらから少なくない成約を経験しているため、今回も登録してみた。

繁忙期でもなく、駅距離もあり、やや高いかもしれない賃料、
反響は薄いものの、掲載してから1−2ヶ月に1度くらい案内に繋がった。
結局のところ、過去1年での反響は約10件。

なまじ反響はあるので、賃料は下げないでも可能性があることはわかった。

そうこうしているうちに、冬に差し掛かる頃、
管理会社より「お申込み入りました!」の連絡があった。
B号室、より手を入れた高い方だ。

されども、まだA号室が残っている。

年が変わり1月に入る。
もう、繁忙期突入だ。

ウチコミからもちらほら入居検討者とやり取り発生するものの、
「『室外』洗濯機置き場」であることなどを理由に決まりきらない。
申し込みもこの約1年で3件ほどあったものの、
ことごとく保証会社の審査で砕け散っていった。

もうすぐ1年を迎えてしまう、

賃料を下げるか、さらなる追加投資をして、
B号室と同様に、ユニットバス交換+室内洗濯機置場の大工事を実施するか…。

「繁忙期終わってダメだったら考えよう。」

そう思っていた矢先のことだ。

2−3ヶ月前にダイレクトメールで「リーシング手伝います、一応媒介ください。」といったやりとりをしていた地場の客付賃貸業者さんから「案内したい」の連絡。

過度に期待することはなかったものの、
案内後に「お申込みされたい」との電話。

管理会社と繋いで審査を待っていたところ、無事に通過。

ジャスト1年を迎えるかというタイミングで成約となった。

契約当日に賃貸業者さんからTEL。



賃貸)「あの、オーナー様にお願いしたいことがありまして」
関田)「はい、できることなら!」
賃貸)「ご契約者様から下足入をどけて欲しいとの要望ありまして」
関田)「(せっかく組み立てたのにっ)わかりました!どけます!」

SOHO的に使いたいとのことで、邪魔だと。
いいよ、どけるよ、全然いいよ。

そんなこんなを経て、無事に満室稼働な状況となった。

「計画通り」(夜神月を想像下さい。)


管理会社よりTEL。

管理「関田さん、あの物件のC号室なんですけど」
関田「はい?」
管理「滞納でもうすぐ保証会社発動しそうです。」
関田「!?」

うん、大丈夫、知ってる。
レントロールの満室想定賃料など、
ただの瞬間最大風速であることは。

===
こちらで1年間の格闘の物語は一旦完結。
次なる空室をぶっ潰すために、サポート頂けますと作者喜びます。

それでは皆さま、ご唱和ください。

せーのっ

「空室は、アップサイド!」

皆様の投資用不動産に素晴らしいことがありますように。

こちらは執筆及び不動産投資の糧になります!