自分の理想を、東京マラソンで/新谷仁美②
いよいよ今週末、
3月6日(日)に迫った東京マラソン。
大会で、13年ぶりのマラソン復帰を
予定する新谷仁美選手は、
そのコースを、こう評価します。
「東京マラソンは高速コース(速いタイムを出しやすいコース)と言われますが、本当に難しくてタフなコースだと思いました。コースをしっかり把握して熟知しなければいけないし、それが自分のものにできれば、タイムにつながるかなと思います」
分析し、考えて走ること
「単純に見ただけでは、わからない部分がある。どうしたらタイムが出るのか、走って体感して、試走で確認して、しっかり分析して自分の中に取り入れていきたい」
5000m、10000mの競技を通して、
スピードという武器を身に付けた新谷選手。
長年、走ってきた中で、できるだけ
スピードを落としたくない想いが
本人にはあります。
しかし当然、マラソンの長丁場では
スタミナも考えて、ペースを
調整しなければいけません。
「本当に10000mや5000mはほぼ全力で、無心で走っていましたが、今回のマラソンはしっかり考えながら走らなければいけない。それが課題だと思っています」
そう、これまでの競技との違いを話しました。
1日・1週間・1ヶ月の予定を考えて行動する
練習の仕方、考え方も、大きく変わります。
「私の中ではどの種目もキツイものがあるし、どの種目が楽とか比べられませんが、やはり経験してきた5000mや10000mとは負荷が違う。本当に1日のスケジュールを綿密に考えて、予定通り合わせていく必要があると感じています」
どうしても、時間が
長くなってしまうマラソン練習。
少しでも歯車が狂えば、後々の、
全体のプランに影響が出てしまう。
それは、練習面だけの問題ではありません。
「例えば、食べる時間、治療の時間、睡眠の時間。体を休める時間などもしっかり考えて、その中でオフにできるプライベートの時間も考えながら、1日・1週間・1ヶ月のスケジュールを考えて行動する」
「そうしないと、どこかひとつほつれちゃったら、ホントに体力的にもたない。5000m、10000mはそんなに切羽詰まったスケジュールではなかったので、それは練習からすごく”酷なもの”だなと、経験して実感しています」
心の面では、「スピードが5000m、10000mに劣る分、少し気持ち的に楽になれるかなっていうのがあった。でも、全くそんなことはない。5000m、10000mと同じぐらいキツイ練習の時は恐怖を感じるし、試合で走れなくなったらどうしようという不安もよぎります」と話した、新谷選手。
1試合ずつに全てをかけて、走る。
その気持ちは種目が変わっても、変わりません。
自分が理想とするものを出したい
だからこそ、今は目の前の時間に、
全てをかけています。
「正直、東京マラソン以降の予定は一切考えていないんです。今回は世界陸上の選考会でもあって、結果次第ではその後につながる大会だと思います。でも、私はひとつ一つの試合にかけている部分があるので、その先に関しては一切考えていません。自分が理想とするものを、その大会で出したい。その気持ちだけです」
ただ目の前の試合でベストを尽くす。
それこそが、彼女らしさ。
その挑戦が、どんな形で決着し、
そして次に繋がるのか。
新たな未来へ一歩を踏み出す
東京マラソンが、今週末やってきます。
文:守本和宏/ナノ・アソシエーション
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