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エッセイ集『二十一日の夜明け前に』

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どうしてこの星にやって来たのか思い出せなくなってしまったときに。 Cover illustration : Satsuki Mishima
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2022年12月の記事一覧

来年の目標を作るより、来年がどんな年だったか思いだしてみる

 もうすぐ新しい年がくる。  来年の目標をたてることはずっと苦手だ。来年のことを話すと鬼…

たまたま隣り合わせた人とふたり、じっと新年をまつ

この数年、年の瀬がせまるといつもすこしさみしくなる。 街は今年の役目を終えてしだいに閉じ…

地味飯のその先へ、ちいさな料理革命二〇二二

お昼に京都産のすずき三切れでトマトのアクアパッツァを作った。というとおしゃれな食べものを…

二〇二二年がくれた粋な贈りもの5選

二〇二二年が言った。こう考えてみるのはどうだろう?と。 その一、光のなかで目をこらしてみ…

エッセイ集「二十一日の夜明け前に」リニューアルスタート

「誕生日」という数字にどきどきする 11月14日から22日のあいだは毎年そわそわして過ごしてい…

なにをしにこんなに遠い星まで

 三日三晩寝不足の旅先からへとへとで帰宅した、とある深夜。  W杯のグループリーグを突破…

映画にならない人生を描いた映画が好き

 二日間、東京でアルバイトがあった。全然気乗りしないけれど、生活のためにつづけている仕事。  東京へでる時の電車時間はもっぱら読書をする。今回は佐藤正午さんの小説でつい最近映画化もされた「月の満ち欠け」。本屋さんで見つけたときはもうちょっと文学っぽい感じなのかなあって思ったけれど、けっこうエンタメ。ストーリーの展開が早くて、ゆっくりじっくり味わいながら読みすすめるというよりは、美味しいものの早食いみたいな感じで次々ページをめくっていき、気付いたら読み終わってしまった。