女性の働き方も変わってるよ、って昭和気質のオッサンに言いたい。
うちの旦那は飲食店を経営している。
そうすると、決まって言われるのは「奥さんも手伝ってるの?」という質問。
「手伝ってないですよ。私は会社員です」って答えると、驚かれたりする。
飲食店経営の個人事業主って、夫婦二人三脚で切り盛りするイメージが強いのだろう。
社内でも「ご主人を手伝わなくていいんですか?」と聞かれるほど。
そんな質問を10年近く受け続けていて共通してるのは、質問してくるのがほぼ決まって昭和生まれのオッサンだということだ。
大きかった母の一言
うちの両親は昭和の典型パターン。サラリーマンの父に専業主婦の母。子供がある程度大きくなった頃、母はパートとして働き始めた。
そんな両親を見ていた私は、自分の未来図を母に重ねていたし、将来は専業主婦になって子育てして落ち着いたらパートするんだろうな、と思っていた。
でも就職活動を始めたときに、母が言った。
「結婚しても続けられるところにしなさい。結婚して会社辞めちゃうなんて勿体無いから。パートなんて正社員とお給料ぜんぜん違うのよ」
そんなに違うのか。社会人になるという意識が激甘だった私は賃金体系の差も全く理解していなかったから、経験者の母のその一言がすごく刺さった。
でも当時は寿退社全盛の時代。短大卒の立場での募集枠は圧倒的に事務職が多く、面接では「結婚したら辞めるよね?」という無言のプレッシャー。
でもなんとか今の会社に出会い、正社員として働けているのは母の悔しそうなあの一言のおかげだ。
そのおかげで、旦那が脱サラして飲食店経営したいと言った時も躊躇いなく旦那の背中を押せたのだから。
でもやっぱり女性への補助的意識は根強い
就職した後に事務職でできることの限界を感じ、総合職へ転換して仕事を続けているけど、今だに女性への補助的意識は根強い。
おそらく昭和気質の男性にとっては無意識なのだろう。
数日前、上司が私に向かって「雑巾ない?」と大きな声で尋ねてきた。どうやら机が埃っぽくて拭きたかったらしい。
清掃はすでに外注しており、女性の仕事ではないから基本的に雑巾なんて持ってない。
たまたま古い雑巾があったからそれを渡したけど、こういう補助的な仕事を頼まれるのは決まって女性だ。
当時、その上司の近くには男性社員が数名いて、私は少し離れたところにいたけれど、そんな場合でも私に声がかかる。
本人に悪気はないのだ(だからと言って容認しないけど)。無意識に「雑用は女性に」と思ってしまうのだろう。
そういう人は放っておくしかないのだけど
女性活躍とか、ダイバーシティとか、多様性とか世間でここまで話題になってても、変わらない人は多分永遠に変わらない。
そういう価値観の人にとっては女性は雑用をやってくれて、なんならその雑用も言われる前に気がついてササっとやってくれたりするのが美徳だったりするのだろう(少し妄想入ってる)。
いくら言っても変わらないから放っておくしかないのだけど、でも言いたい。
今の働き方は変わってきてて、旦那より稼いでる女性だっているし、家庭をサポートしながらパートをしている女性もいる。在宅でスキマ時間に稼ぐ人もいれば、会社勤めで稼ぐ人もいる。生き方が昭和の頃より確実に多様化しているのだ。
いい加減、昭和気質の価値観や昭和テンプレを押し付けるの、やめてもらえないだろうか。
おまけ
話は冒頭に戻る。
「奥さんも手伝ってるの?」の質問に、私は会社員ですと答えると大抵驚かれるけど、理由はちゃんとある。
夫婦で飲食店を営むと、倒れそうになった時にすがるものがなくなるのだ。
何があっても家族が路頭に迷わない形を模索した結果が、今の私。
多分、昭和のオッサンには永遠に理解されないだろうなぁ・・・笑
野球好きな母が日々感じたことを綴ってます。何かのお役に立てたら幸いです。