#19 VRアートの届け方
私が普段制作してるVRアートは、360度に広がる、奥行きもある無限の空間がキャンバスになっています。
なので、絵を描くというより世界をつくるような感覚です。作る側も見る側も、VRを通じて視覚から別世界に行くような新しい体感があります。
私にとってはそれは、好きとか考える前に心が勝手に惹かれる魅力的なものでした。
その魅力を伝えるにはVRデバイスを被って見ていただくのが一番なのですが、現状ではなかなかそうもいきません。。比較的高品質で手頃な値段になってきてはいますが、まだ一人一台という段階にはなっていません。(形はどうあれそのうち絶対なるけど)
現状、イベントなどでも大量のデバイスを用意するのは難しく、順番に使ってもらったり、私がVR内で見ている視角をモニターに投影して同時に多くの人にご覧いただくという手法をとっています。
疑似的なVR体験にはなりますが、イベントではいつもその形をとっていて、昨年は最大4万人に同時にご覧頂くこともできました。
※ロシアで開催された技能五輪の閉会式
環境は目まぐるしく変化していくので、そこは悲観的にならず、常に今出来る最良の表現方法を模索するようにしています。
スマートフォンの小さな平面でまだ見ぬ奥行きや広がりを少しでも伝えるにはどうすべきかなど、細々と試行錯誤をしています。脳内の最初のイメージとかなり手法や形が変わってしまうこともありますが、それは妥協ではなく先を見据えた楽しい工夫という気持ちで取り組むようにしてます!
そんなわけで今まで平面でも見れるということを心掛けていたのですが、
これは出来ればVRで見て欲しいです。
VRデバイスをかぶり、仰向けに寝てご覧頂くと、この空間をゆっくり落下していく感覚になれます。
ゆっくりゆっくり、
現実や重力から解放されて落ちていくうちに、心も開放されていきますように。
VRで感じる感覚を文章でお伝えするのは難しく、毎度歯がゆさを感じるところなのですが、Twitterでこのような感想をいただいておりますのでご参考までに。。
ちなみに、これはほぼ別物になってしまうのですが、2Dのダイジェスト映像はこんな感じです。(落ちていく体感などはありません><)
変化していく環境やキャンバスと共に、人の心の栄養や起爆剤になる世界が作りたい。生意気にもそんなことを思って生きてます。。
数年後このnoteを見返すときは、きっともっと快適に、より高品質で深い体験を届けられる環境になっているんだろうけど、
その時になったら、また更にまだ見ぬ形を模索して背伸びしている気がします。
新しい技術であれば良いという訳ではなく、私の目的や原動力の対象が、人の心という追いかけても追いかけても尽きないものなので、きっとずっとそうしているんだろうなと思います...。
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