滋賀県内の石造物①:長安寺宝塔(牛塔)

名称:長安寺宝塔

伝承など:牛塔

所在地:滋賀県大津市逢坂 長安寺

滋賀県は奈良と並ぶ中世石造物の宝庫であるが、その中でも一際造立年代の古い石塔が大津市の長安寺にある。

長安寺はJR大津駅から近く、京阪線の線路沿いの民家の中にある小さな寺院である。

この長安寺の宝塔は「牛塔」と通称され、これは平安時代にこの地にあった関寺と言う寺院を再建する際に、資材運びの牛が見事な働きをしたために仏の化身と言う噂が立ち、その牛が死ぬと供養とのために宝塔を建てたと言う伝承のためである。

伝承はさておくにしても、宝塔は確かに古様で銘文こそないが平安時代末期の造立と推定され、国内の石造宝塔の最初期の作例である。

塔の高さが三メートルを超えることもあって、独特の迫力のある石塔である。


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