客室乗務員が感じるコロナによる変化
フライトの無い毎日が続くようになってから5か月近くが経過しました。
5か月の間に乗務したフライトはたったの1本です。
この状況をどう捉えるかは人それぞれだと思いますが、同僚と久しぶりに話している中で共通する変化が色々とあることが分かりました。
1.表情筋の衰え
マスクをつけるせいなのもありますが、笑顔を振りまく毎日からお家に籠る日々。
「なんか最近、顔がたるんだ気がする」
それは加齢のせいなのかなとか、自分だけなのかなとか思っていましたが、どうやら同僚も同じだそう。
表情筋についてですが。
笑顔でいる時間が長くて、顔の筋肉が痛くなることってありません?
実はそれ、ある域を超えると感じなくなります!
しかも、段階があります。
私の実体験をお話しさせてください。
まず、入社して訓練を終え、ついに飛び始めた、なりたてほやほや新人CA時代。
それまでも「そらちゃんは、笑顔が素敵だね」と褒められたり、
(※お世辞ですが、世間知らずで勘違いの私は、そうなんだと鵜呑みにしていました。笑)
アルバイトでサービス業をやっていたので、「笑顔なんて楽勝、そこだけは任せて!」と自信をもっていました。
出ました、初回noteに引き続き「痛い女」です。
ところが、いざフライトが始まると、機内はお客様だらけ。
前後左右どこを見回してもお客様だらけ。
客室からやっとギャレーに辿りつくと、そこには同僚と先輩だらけ。
「笑顔、笑顔!」と呪文のように心の中で唱えて、仕事中ずっと笑顔でいました。
そうすると、お察しの通り、初めの一か月くらいは、フライトを終える度、顔が筋肉痛でした。
一か月も経つと筋肉ができたのか、そういった痛みは徐々に感じなくなりました。
これが第一段階です。
そして、何年か経ち、昇進。
飛行機の入り口で、お客様のお出迎えとお見送りするのが私の仕事になりました。
搭乗される時よりも、降機される時、皆様すごい勢いでドアに向かって来られます。(笑)
緩める間もなく笑顔で "Thank you" 連発。
このお出迎え&お見送り業務を担当し始めてから、数か月。
お見送り完了直後にまたもや顔の筋肉の痛みを感じるように。
第一段階後、何年もずっとフライトをしていたので、まさかそれ以上表情筋が鍛えられるとは思ってもいませんでした。
が!鍛えられます。(笑)
そのことを実感したのがこの第二段階です。
という風に、二つの段階を経て鍛えられた私の顔の筋肉ですが、さすがにフライト無し、それに加えて人に会わない自粛生活が5か月も続くと、どうやらだいぶ衰えてしまったようです。
笑顔でいることは、脳が幸せだと勘違いして健康や美容、精神に効果があるそうなので(同僚談)、なるべく自粛中も笑顔でいようと決めました。
家の中でひとり無意味に笑顔でいるのを想像すると少しキモ…いえ、不気味ですが、表情筋は鍛えられるので鍛えないと損です。
あ、たまに、しわができるのが嫌だから笑わないという人もいますが、個人的には笑い皺でいっぱいのおばあちゃんになることが目標です。
2.肌とネイル
こちらは、嬉しい変化なのですが、飛ばない生活をするようになってからお肌の調子は随分良くなりました。
客室乗務員の敵は、乾燥、乾燥、そして乾燥。
ご想像の通り、乗務員は、機内、そしてステイ先のホテルと、多くの時間を乾燥地帯で過ごします。
ここだけの話、鼻の穴とか本当に乾燥してしまいます。(笑)
それに加え、機内は紫外線の影響も受けます。
さらに、不規則な生活による肌ダメージもあります。
ばっちりメイクをしたままで徹夜した日のお肌をご想像ください。
あれです。(笑)
あれを月に何度も繰り返します。
プラスの乾燥と紫外線です。
お肌に良いわけがありませんよね。
仕事中に塗る濃い口紅も塗らなくなったので、唇の色素沈着もマシになったような気がします。
お肌の調子は自粛生活で本当に良くなりました。
ネイルに関しても同様です。
普段ジェルネイルをしていますが、これが全然割れないんです!
「え?割れる?」と思われましたでしょうか。
実は機内でCAは本当によくネイルを割ってしまいます。
ふとした瞬間にあちこちに引っ掛けたりぶつけたりして。
ついでに脚や腕も色んな所にぶつけるので、知らない間にあざだらけだったり。(注意力により個人差アリ。笑)
しょっちゅうネイルサロンに行かなければならなかったのが、今や約一か月くらい全く行かなくても平気です。
お肌とネイルに関しては、飛ばないことでうれしい効果を感じています。
3.英語を忘れる
同僚の旦那様は外国人なので、お家で夫婦での会話は英語です。
にも関わらず、英語が前より喋れなくなっていると彼女は言っていました。
もちろん私もそう感じています。
やはり、一日に喋る人数が減ってしまうと、どうしても語学力というのは落ちる傾向にあるようですね。
そして、人と喋らない毎日は精神的に辛いということも共感しました。
たくさんの人々に囲まれて過ごしていた毎日から、突然殆ど誰にも会わない日々を5か月続ける。
それは、個人差さえあるものの、多くのCAたちにとって結構な苦痛だと思います。
いや、CAに限ったことでは無いのかもしれませんね。
お客様とのお喋りや、毎回はじめましての同僚とのギャレートーク。
殆どがどうでも良い内容や、定型文の如く毎回同じ内容だったりするけれど、そういうコミュニケーションやインターラクションが今は少し恋しいです。
家に籠ってばかりいると、独りよがりな偏った思考に陥りやすいうえ、同じことばかり考えたり、やたらネガティブになる。
更には、性格ブスになる。
「だよね!!」と、同僚と意気投合してしまいました。(笑)
やっぱり、人に会ってないと生きていけないような性格の人がCAには多いのかもしれません。
こんな風に色々と変化を感じている毎日ですが、美容に健康に精神に気を付けて過ごそうねと同僚と再確認したのでした。
生活にハリが無さすぎてはやく働きたいです!
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