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Vol.3 終活の始め方

終活は早く始めるに越したことはない

終活は、いつから始めればいいのでしょうか?
答えは、早ければ早いほど良いです。
なぜなら、終活は時間がかかるものだからです。お墓の準備などは、数ヶ月から数年かかることもあります。また、遺言書の作成や資産の整理なども、時間がかかります。
終活を早めに始めれば、余裕を持って準備をすることができます。
また、家族や友人に自分の意思をしっかり伝えることもできます。

終活を始める際には、なにから手を付けるかが重要です。
葬儀の生前相談やお墓の準備、遺言書の作成、資産の整理など、さまざまなことが終活には含まれていますが、なにを優先するべきかを考え、その順序を決める必要があります。
というのも、手当たり次第に始めると、どれもが中途半端になってしまいがちだからです。

また、終活は一人で行う必要はありません。家族や友人に相談したり、専門家に相談したりすることもできます。
終活は、人生の終わりに向けて準備をすることです。
早めに始めれば、余裕を持って準備をすることができます。また、家族や友人に自分の意思を伝えることもできます。
そしてあらかた準備が整ってしまったなら、あとは細かい部分のバージョンアップをするだけなので、気楽に生活することができます。

やりたい事、できる事、やるべき事、やらなければならない事

終活の範囲はとても広く、早く始めたとしてもすぐに終わるものではありません。
その場合は先ほど述べたように優先順位を付けましょう。
と同時にさまざまな物事の取捨選択をしましょう。
表題にある「やりたい事、できる事、やらなければならない事」は、いつも自分自身に言っている言葉ですが、言ってみれば優先順位と取捨選択を同時に行うようなものです。
終活でも同じことが当てはまると考えたので、それに沿ってやってみます。

まず終活で重要なのは「やらなければならない事」をやることです。
大上段に振りかぶった言い方ですが、簡単に言えば「自分しか知らないことをなくしましょう」という事です。
例を挙げると「自分しか知らない銀行口座の暗証番号」を書き記しておくことや、「自分しか知らないPCのパスコード」を書き残しておくこと、などでしょうか。
いわゆる「自分しか知らない情報」とは「自分がいなくなったら失われてしまう情報」です。
それを別のところに記録して分かるようにしておくことは、やらなければならない事に入ります。

「やりたい事」と「できる事」はニワトリとタマゴみたいなもので、「やりたいからできる」でもあり「できるからやりたい」でもあります。とは言え全てを望めばできるわけでもありません。
また、できるからと言って、全てをやらなければならないこともありません。

葬儀を例にお話ししてみましょう。
葬儀は自分が主役であるにも関わらず、リアルタイムにその場を自分で取り仕切ることはできません。
従って「自分がいなくても、どこまで自分の思う通りになるか」の段取りをしておことがカギになります。
中でも重要なのは「自分の葬儀のイメージ作り」です。
しっかりとイメージを思い描くことで「やりたい事」が見つかり、そのための「やるべき事」を絞り込むことができます。
そこには「遺影は元気な時にちゃんと撮影した写真を使いたい」や「斎場でのBGMは〇〇を生演奏で流してたい」、「自筆のメッセージカードを配りたい」、「思い出の写真コーナーを作りたい」、「皆さんからの一言を寄せ書きにして一緒に埋葬してほしい」など、自分で自分の最後をコーディネートすることは可能です。
また「一般葬ではなく家族葬」や「墓地の購入ではなく散骨」など、自分の意向と家族の経済的負担を減らすことの共存も自分で決められます。
このように葬儀の様子をイメージすることで、そこになにを足すのか、そしてなにを引くのか、その結果はどうなるのかをこれらはイメージしやすいものばかりなので、このあたりから手を付けるのはどうでしょう。

どこまでを終活とするか、目標を設定することが大事

考えれば考えるほどに終活の範囲は膨大です。
したがって、どこまでやれば目標達成なのかを決めましょう。
例えば葬儀社への相談もステップを決めて、その1-生前相談、その2-予算の決定、その3-支払いとすれば進み具合が分かります。
その他にも菩提寺への連絡はどうするか、戒名は決まっているかなど、事前に決定できることを、どこまでやっておくかの目標を決めるのが重要です。

なぜなら一つのことに集中していて、他のことが疎かになり結果的にすべてが中途半端になってしまうこともあるからです。
そのためにはチェックポイントをいくつか作っておきましょう。
「このタイミングでここまでできていたら上出来」といった目標ですね。
終活デスマーチなんて洒落にもなりませんからね。

そして、それらは家族と一緒に記録しましょう。
漏れや抜けが少なくなるとともに、相談しながら進めれば、いざというときの申し送りが要りませんよね。
そのように全体を見回して、細かい目標を作りながら、最終的に平均的な及第点を目指してみるのが良いでしょう。



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