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Vol.10 健康でこその終活

健康診断を受ける

皆さんは健康ですか?
何の憂いもなく健康だと言えたのは何歳までだったでしょうか。
私は今、58歳です。
とりあえず健康ですが、実際のところは気になるところがいくつかあるので、三病息災あたりかとは思います。
同じような方がたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
自分でわかる病気もありますが、わからないものもあります。
まずは現状把握と行きましょう。

現状の健康状態の把握

自分の健康を把握するために重要なのは、冷静な観察力です。
「病は気から」と言いますが、体調に神経質なのは逆効果ですが、「自分は大丈夫」と不調を流してしまうと思わぬ大病になることもあります。
まずは「いつもと違う」に注意してみましょう。
「いつもは気にならないような段差で躓いてしまった」や「普段は聞こえない音が遠くで聞こえる」など、なんとなく「いつもと違う」に気付いたら誰かに相談してみましょう。
その時に最も頼りになるのが、かかりつけ医です。
普段の生活をしていれば、いわゆる町医者と呼ばれる地域医療を担っているクリニックや医院とのお付き合いがあると思います。
そのようなクリニックは、ちょっとした身体の違和感を相談する事ができます。
また、いつも使っている調剤薬局の薬剤師さんも頼りになる存在です。
いつもと違うお薬が出た時など、お話をしたりすることはありませんか?
そのように、普段から顔を合わせている方に相談するのは有効です。

かかりつけ医に相談することの最大のメリットは自分の身体の記録を残せるところです。
かかりつけ医であれば、これまでの病歴や問診の記録も残っているので、些細な情報からでも異変に気付くことができます。
とは言え、自分での観察を抜きにして「なにがなんでもかかりつけ医に相談」では地域医療が崩壊してしまいますから、まずは冷静になって「いつもと違う」を見つけてみましょう。
自分の体調を自分で観察し把握して、違和感があったらかかりつけ医に相談する、の順番です。

既往症や持病の把握と記録

かかりつけ医にかかっていれば既往症や持病の記録も残っています。
もしなにかのきっかけで引っ越しをされた場合は、それまでのかかりつけ医に相談して、新しい地域のクリニックにカルテの情報を移動してもらいましょう。
お薬手帳なども大事な情報なので、それも引き継いでおきましょう。
私の場合、小さいころから通っている医院がありました。小学生になる前からのお付き合いでしたから、診ていただく医師も二代目の方でした。
残念ながらその方が急逝されて医院は閉鎖されてしまったので、今では近所の別のクリニックにお世話になっています。

自分の病歴と同時に自分の親の病歴も含めて把握しておくことが大事です。
人は両親から遺伝子レベルでさまざまなものを受け継いでいます。
そしてその情報は自分から家族へ伝えなければならない記録です。
よくありますよね、問診票で「ご家族で〇〇病で亡くなった方はいますか?」というヤツです。
あの質問に「わかりません」ではカッコ悪いですよね。
でもカッコ悪いでは済まないこともあります。
親の病歴から自分の体調不良の原因がわかるかもしれませんし、以降の治療にも大きな影響を残す可能性もあります。
電子カルテが100%普及していて、三世代程度さかのぼって検索できるのであれば良いのですが、現実問題では無理なので、後世の家族のために既往症や持病の病歴は残しておきましょう。

生命保険の新規加入

最近では高齢者で、既往症や持病があっても入れる保険が出てきています。
莫大な遺産としてお金を残すのではなく、自分の後始末に使って欲しいと加入される方が多いようです。
一般葬の平均費用は2022年でおよそ150万円程度、家族葬で100万円程度と、かなりの幅があります。
さらに1日葬などを加味すると、費用はもっと抑えることができるでしょう。
これは2015年くらいからあまり変化していないそうです。
(出典:いい葬儀 お葬式に関する全国調査

そこで重要なのは自分の葬儀をイメージする事です。
誰にお知らせするのか、どのような葬儀にしたいのかを細かくイメージして経費を算出します。
自分の最後を誰に伝えたいか、それは自分の気持ちの棚卸しとしても大事なことで、心の終活の重要な要素です。そしてその金額を賄える最小限の保険を考えるのは、家族に負担をかけないための終活としては健全でしょう。

一般葬で参列者が多くなると予想を超えて費用がかかります。
1993年の父の葬儀では、ありがたいことに、のべ1000人の方にお見送りいただきました。
そのため葬儀費用はすべてを合わせて400万円にもなりました。
右も左もわからない状況でしたが、日ごろからお付き合いのあった地元の葬儀社の方も費用面では抑えられるように取り計らっていただきました。
加えて父の友人たちにもご尽力いただいたので、無駄な経費は使わずに済んだと思っています。

最近ではCovid-19 の影響で、一般葬自体が営めずに、コンパクトな家族葬が増えて多くの参列者の方のお見送りは少なくなっているそうですが、現実的な話をすれば、かかる時はかかるものです。
だからこそのイメージなのです。
そしてイメージ応じた予算が明確になれば、かかるコストに応じた保険商品を絞り込むことができます。
つまり最小限の出費に抑えられるわけですね。
素晴らしき終活と言えなくもないですね。

健康でこその終活

これまでのお話で終活の範囲は多岐に渡っており、やることが山盛りだと知ることができました。
必要な書類などを集めるために動き回らなければならないことも予想できると思います。
そこで大事なのは健康です。
「スムーズな終活は健康から」と覚えておきましょう。

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