【コメント回答】声優事務所のオーディションの条件で「他事務所に所属していないこと」があるのは何故?
こんにちは!声優のきままです。
先日、声優事務所に所属するためのオーディションの条件に、「他事務所に所属していないこと」がある理由についてご質問がありました。
今回は、2の『トラブルを防ぐため』について詳しく解説していこうと思います!
(私は契約や法律に詳しくないので、間違っていることがあります。なので、法律や契約に詳しい方がいたら、ここは違うよ!とコメントに書いてくださると嬉しいです。)
では、架空の声優・まりもを例にしてどんなトラブルがあるのか、解説していきます。
登場人物の事前情報
あらすじ
主な登場人物等
・まりも
・Yマネ:Y事務所のマネージャー
・Y事務所
・P事務所
1、ダブルブッキング
まりも「事務所を退所したいのですが…」
Yマネ「わかった。所属した時の契約書には『退所する場合は1か月前に言わないといけない』と書いてあるから、退所するのは3月末にするね」
まりもの心の声:「(あ…すぐ退所できないんだ。2週間だけ、Y事務所とP事務所の両方に所属することになるな…まあ、大丈夫でしょ!)」
3月15日。Y事務所とP事務所からまりもにナレーションの仕事が来た。だが、収録日や時間が全く同じだった。
Y事務所からきたの案件内容は、
P事務所からきたの案件内容は、
まりもは、どちらか1つだけ案件を選ぶか、スケジュールを調整するか、選択に迫られた。
まりも「Yマネさん、収録時間を変更できませんか?」
Yマネ「え?この日はスケジュール空いているはずだよね?」
まりも「すみません…」
Yマネ「…事前に言ってくれれば、スケジュール調整できたのに。なぜ言ってくれなかったの?」
まりも心の声「(やばい…何て説明しよう…)」
このように、ダブルブッキングが起こり、事務所に迷惑をかけてしまいます。
2、重複契約によるギャラ問題
まりも「…えーと、同じ日にP事務所から案件の連絡が来たので…すみません。」
Yマネ「(え、P事務所!?)…と、とりあえず、スケジュールの変更ができるかクライアントさんに聞いてみるけど…なんでP事務所からまりもに案件の連絡が来たの?」
まりも「あの…P事務所に所属することになったので…」
Yマネ「え!?もしかして、もうP事務所に所属しちゃってるの?」
まりも「はい…」
Yマネ「…事前に相談して欲しかったな。」
Yマネ「例えばさ、あるクライアントさんがまりもさんにナレーションを頼みたいってなって、Y事務所とP事務所にまりもさんがいるってことがバレてるとするよ?」
Yマネ「もしP事務所に頼んだ方が安かったらそっちに頼んじゃうよね。だからうちとしては、他の事務所に所属するのはNGなんだ。」
まりも「そうだったんですね…。」
重複契約について契約書に書いていなくても、事務所のルールでNGのところがあります。
しかもお金の問題は事務所にとって大事なことなので、やはり事前に相談しておいたほうがトラブルを防ぐことができそうです。
3、競合案件の禁止
Y事務所とクライアントが交わしたナレーションの契約には、
とあった。まりもがP事務所に所属し案件をもらっていることを、Y事務所に秘密にしたままの場合、以下のことが起こる可能性がある。
そしてクライアントはY事務所に理由を問い合わせる。Y事務所は混乱、謝罪や確認作業が発生。
最悪の場合、まりもは損害賠償をY事務所に払わなければならないという可能性がある。
自分の行動で事務所やクライアントさんに迷惑をかけるのは避けたいところですね。
まとめ
声優事務所のオーディションで「他事務所に所属していないこと」とある理由は、トラブルを防ぐためです。
どんなトラブルなのかというと、
1、ダブルブッキング
2、重複契約によるギャラ問題
3、競合案件の禁止
です。
円満に事務所を移籍したいなら、トラブルを起こさないために「今所属している事務所と話し合う」ことが最適です。
「あの声優はヤバいぞ」と声優業界で情報共有されないようにしたいですね。
ではでは、読んでいただきありがとうございました!
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