素人が漫才のレビュー3


最近思うのが漫才って奥が深いなって思うんですよ。全く同じ漫才でも演者の気分や観客の気分によって受け方が変わってくるんですよね、これがちょっと謎だなって思いましたので、考える習慣のひとつとしてノートにまとめてみます。

今日は昨日の続きとなります。

まだの人はこちらから↓
4分くらいで読めます☆
素人が漫才のレビュー1|sekun #note https://note.com/seiyakun/n/n5cff054330cf

素人が漫才のレビュー2|sekun #note https://note.com/seiyakun/n/n1c14307fceb8

ミルクボーイさんはダブルツッコミ漫才

この漫才は構図が特殊。普通はボケとツッコミの意見が合わないのが漫才。ボケの非常識を訂正していくのがツッコミだから。非常識と常識で意見があってないのが漫才であると思うわけですが、ミルクボーイさんは両方の意見が一致しているのです。おかんという第三者の意見を駒場さんが代弁することによって成立している漫才。だから、駒場さんもちょっと困った様子で「いやでもわからへんねん」「おかんが言うには~」と続けています。それは駒場さんの立場で考えると、おかんの言うことは辻褄があっていないことを認識した上で言っています。だからここの演技はちょっと困った話し方になっていました。それに対して内海さんは「何でわからへんの~」と困り怒りみたいになっていって最後にピークを持っていってます。あくまでもここの怒りの矛先は「駒場さんのおかん」です。だから、両者がツッコミでおかんがボケなわけです。ツッコミが観客目線であるとすれば、どちらかと言えば駒場さんも内海さんも観客の意見を代弁していくので私は両方ツッコミをしていると思うのです。この構図はピン芸人のフリップネタで、フリップにボケさせてそれにツッコミを入れるスタイル(霜降り粗品さんやネゴシックスさん)の形式や、陣内智則さんの映像にツッコミを入れていく形式に近いと思います。駒場さんがおかんとの会話を展開していくのですが、駒場さんはおかんのいっていることのおかしさに焦点を当てて話します。

「コーンフレークで決まり!」

「俺もそう思ったんやけどな、でもわからへんねん」

「何でわからへんの」

「おかんが言うには、お坊さんが修行の時に食べてるっていうねん」

「ほなコーンフレークとちゃうやないか!」

そしてここから内海さんの毒がなぜかコーンフレークに刺さると言う構図。

「精進料理でカタカナのメニューみたことない」「朝から楽して腹を見たそうと言う煩悩の塊」等のフレーズはパンチありますよね。

印象深いです。一つ目の方が駒場さんのおかんに対するツッコミで、二つ目の方がもはやコーンフレークに対するただの偏見ですから、むしろどっちがボケかと聞かれたら内海さんがボケなのではないかと思うくらい。でもそれに対し、駒場さんの「言い過ぎやろ!」とか「コーンフレークそんな食べ物ちゃうわ!」みたいなツッコミは入らないので、やっぱり私はボケじゃないと思うのですよ。

それでも成立するフォーマット。話していることがかなりキャッチーでわかりやすくて脳内で映像化しやすいから、観客の脳内におかんやコーンフレークをイメージさせておいて、それに対して二人がツッコミを入れているスタイルのような気がしますね。

まぁ、分析すればするほど新しい漫才だと思います。

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