【僧帽筋・脊柱起立筋】男らしい背中を作る【筋トレのための簡単解剖学】
今回のnoteは、より筋トレを効果的に行うための、簡単な解剖学の知識を紹介するシリーズです。
今回は、ガッチリとした男らしい印象や、ボコボコとした立体感のある背中を作るための筋肉、僧帽筋・脊柱起立筋の解説をします。
解剖学を学ぶことで、筋肉がどのようについていて、どのような動きをするかがより明確にわかり、質の高い効果的な筋トレを行うことができるようになります。
ぜひ本noteを読みながら、実際にご自身の体を動かしながら、筋トレに活かしていただけると幸いです。
それでは、早速、僧帽筋から確認してみましょう。
1、僧帽筋の構造
僧帽筋は、背中上部中央にあるひし形状の非常に大きな筋肉です。
この筋肉が発達すると、背中上部中央の立体感や、前から見たときの首から肩にかけての盛り上がりを作ることができます。
僧帽筋は、画像のように、上部・中部・下部と3つの別れていて、それぞれ起始部(筋肉が始まっている部分)も停止部(筋肉が止まっている部分)異なるため、それぞれの動きも異なります。
より効果的に狙った分を鍛えるために、それぞれの部位の構造と機能を確認してみましょう。
2、僧帽筋・上部の構造と機能
僧帽筋の上部は、前から見たときの首から肩にかけての盛り上がりを作り、後ろから見たときにも背中上部の立体感を出す部位です。
また、いわゆる肩こりになるのはこの部位であることが多く、この部分をトレーニングすることで、肩こりを緩和する効果も期待できます。
上部の起始部は、頭の後から首の後ろにかけてのあたりで、停止部は鎖骨の外側後面1/3になります。
画像のように、頭の方から肩に向かって斜め下方向に向かって付いているので、肩を頭の方に近づける動きに関与することが推測できます。
僧帽筋の機能
・肩甲骨の挙上
・肩甲骨の上方回旋
・肩甲骨の内転の補助
・肩甲骨の挙上
リラックスした状態から、首をすくめて、肩をあげる動作で、僧帽筋上部の主な機能です。
右の画像では、右の僧帽筋上部が、収縮しているのがわかります。
・肩甲骨の上方回旋
肩甲骨の下部(下角)が、外側情に向かって広がる動きです。
これも右の画像では、右の僧帽筋上部が、収縮しているのがわかります。
・肩甲骨の内転の補助
肩甲骨を背骨に向かって寄せる動きを補助します。動きの画像は、僧帽筋中部にて紹介します。
・僧帽筋上部を鍛える主な種目
上部を鍛える主な種目は、肩甲骨の挙上の動作に近いシュラッグが非常に効果的です。
3、僧帽筋・中部の構造と機能
僧帽筋中部は、背中の上部中央にあり、背中状のボコボコとした立体感を出すことができます。
中部は、背骨の首から肩甲骨の間あたりから始まり、肩の先っちょから肩甲骨の上部にかけてに付いています。
背骨の上部から肩甲骨に向かって真横に付いているので、背骨に向けて肩甲骨を引き寄せる動きに関与すると推測できます。
僧帽筋中部の機能
・肩甲骨の内転
・肩甲骨の内転
肩甲骨を背骨に向かって寄せる動きです。肩甲骨を寄せる、僧帽筋のメインとなる動きです。
右の画像では、右の僧帽筋中部が、収縮しているのがわかります。
・僧帽筋中部を鍛える主な種目
中部を鍛える種目は、肩甲骨の内転が主な動きになる種目が効果的です。
みぞおちのあたりに引くベントオーバーローイングや、シーテッドローなどがオススメです。
4、僧帽筋・下部の構造と機能
僧帽筋の下部は、背中中央から下部にかけての背骨から、肩甲骨の上部の内側に付いています。
下部は、背骨の中央から下部にかけてから、肩甲骨に対して斜め上方向に付いているので、肩甲骨を下げる機能があることが推測できます。
僧帽筋下部の機能
・肩甲骨の下制
・肩甲骨の上方回旋
・肩甲骨の内転の補助
・肩甲骨の下制
肩甲骨を下方向に引き下げる動きです。(肩を下げる動き)
筋肉の収縮はわかりにくいですが、右の画像では、肩が下がっているのがわかります。
・僧帽筋下部を鍛える主な種目
下部を鍛える種目は、肩甲骨の内転が主な動きになる種目が効果的です。
ですので、僧帽筋中部を同じく、肩が上がらないように引くベントオーバーローイングや、アップライトローなどがオススメの種目です。
5、脊柱起立筋の構造と機能
脊柱起立筋は、1つに筋肉ではなく、複数に筋肉が集まってできている筋肉です。
この部分を鍛えると、姿勢を保持したり、腰背部の厚みを出すことができると言われています。
脊柱起立筋は、背骨の両側にある横突起に付いています。
そのため、両方の脊柱起立筋が収縮すると、背骨が反り、片方だけ収縮すると収縮した方に背骨が曲がることが推測できます。
脊柱起立筋の機能
・背骨の伸展
・背骨の側屈
・脊柱起立筋を鍛える効果的な種目
脊柱起立筋をピンポイントで鍛えるためには、背骨を反る動作を行うことが効果的なので、バックエクステンションが効果的です。
また、脊柱起立筋のエクササイズとして有名なデッドリフトは、背骨がお守りによって曲がるのを耐えることで、脊柱起立筋を非常に強い負荷をかけ、鍛えることができる種目です。
同様の理由で、バーベルスクワットなども脊柱起立筋を鍛える効果的な種目です。
そのため、デッドリフトやバーバルスクワットを行なっているのであれば、積極的に鍛える必要はありません。
6、まとめ
フィジークやベストボディなどでは、あまり鍛えない選手もいますが、個人的には、胸や腕が発達していても、首回りや上背部の厚みがないと、バランス的も悪くなってしまうと思います。
背中や肩のトレーニングと一緒に行われることが多い部位ですが、しっかりと機能を確認し、鍛え分けることができると、よりトレーニングの効果を感じることができると思います。
また、猫背姿勢を改善するためにも、肩甲骨を寄せる動きは定期的に行うのはとても効果的ですので、ぜひメニューに取り入れてみましょう。
解剖学では、骨や関節の動きに、それぞれ名前がついています。
無理に名前を覚える必要はありませんが、知っておくと、今後筋トレについてのインプットをする時に、非常に役に立つと思いますで、できるだけ覚えるようにしてみましょう。
名前からどんな動きかが簡単に想像できるものが多いので、実際に、ご自身の体を動かしながら、読んでいただければ、自然に覚えられると思います。
今後も、解剖学をはじめとした、筋トレやボディメイクのための情報を発信していきます。
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