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1 本然の世界にもあった愛の試練

背も伸びてきて体格もハッキリして、いろいろな事に関心を持ち、悩みも多く自分自身の感情をコントロールするのもなかなか難しいと感じる思春期は異性に対する関心もだんだん高まってくる時期です。

なぜこのような愛と性の問題はあるのか?どうする事も出来ない湧きあがってくる感情をコントロールする事は出来るのか?

このセッションでは思春期である中学・高校の時期をいかに過ごし、その後、成人に至るまでの期間に必ず訪れてくる「愛と性の問題」について特に焦点をあてて取り上げていきたいと思います。

1-1 人間が果たすべき責任とは何か?

すべてのものは完成するまでには一定の時間がかかるという事はある程度、成長すればその事は理解できるようになります。

美味しい料理もお腹が空いている時などは、特にすぐに出来たらいいのに…と思うのですが残念ながら誰かが時間をかけて作らなければその美味しい料理は存在しません。

サッカー選手においても、いきなりプロ選手のようにカッコよくディフェンスをすり抜けてゴールを決めるプレーを出来るような人はいないのです。

必ずそこに至るまでにはその人の努力と時間が費やされているという事が分かります。

植物をみても、土の中にある種は水を求めて根は下にのびて、芽は光を求めて上にのびます。そして葉が出て茎がのびて花を咲かせます。そのあと雄しべの花粉が昆虫などを介して雌しべに付着して果を実らせて種を増やしていくというサイクルを繰り返すのです。

蝶々においても初めは卵から幼虫になりサナギとなって蝶となり空を自由に飛び回ります。そしてここでもまたペアとなりいずれ卵を生むというサイクルが繰り返されています。

私たち人間も、産まれてから成長するまで自分では泣くか笑うかしか出来ない乳児期を過ぎると、自分で歩くことは出来るけど言葉もあまりうまく話せない幼児期があります。そして無邪気な少年期、背も伸びて体格もハッキリしてくる悩みの多い思春期、そして青年期を迎えて成人していくのです。

こうしてみてみるとどれ一つとってもすぐに完成するものなど存在していないのです。
必ずある一定の時間をかけて成長して完成に至るようになっています。

これは過去も現在もおそらく未来も変わることのない事実です。科学の進歩によって期間はある程度縮められる可能性はありますがこのプロセスはおそらく変わることはないでしょう。

すべての存在がそのように時間をかけて成長し、完成するというプロセスを通じてプログラムされているとしか考えられません。

では人間と自然界とでは何か違いがあるのか…実は聖書の中にその事が記されている箇所があります。

聖書はこの地球上で最も古い書物といわれています。ユダヤ教、イスラム教、キリスト教もこの聖書を教典としているのです。

その創世記という初めの方に記されている章(2章17節)で神は『取って食べてはならない』『それを取って食べるときっと死ぬ』(口語訳)と人間に言われています。実はこれが自然界にはなく、人間にだけ与えられた特別な宿題だったという事を原理講論では教えてくれています。

すなわち人間はこのルール(規範)から外れては完成する事が出来ないようになっているとみることができるのです。

成長期間(原理結果主管圏)から引用 原理講論 p79〜

1-2 取って食べるときっと「死ぬ」の意味① 

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取って食べたら死ぬと言われたにもず関わらず人類始祖であるアダムとエバはそれを「取って食べた」とあります。しかし食べた後も神と会話をしている様子をみると結論的に彼らは死んでいないという事が分かります。ではいったい何が死んだのでしょうか?

そこで聖書の中で次のようにイエス様が語られた内容があります。「死人を葬ることは死人に任せ…」なさいと。(マタイ8章18-22節

初めに出てくる「死人」はまさしく死んでる人のことを指しています。生理的機能が停止した状態、いわゆるご臨終状態です。これはなんとか理解できるのですが後に出てくる「死人」は生きている人に対して言われているのです。これはいったい何を意味するのでしょうか?

これを理解するには人間自体がどのような存在なのかを知らなければならないのですがここではその詳細は割愛します。結論的にいうと人間は肉的な体である肉身と、霊的な体である霊人体とから成り立っています。後者の「死人」は霊的に死んでいる人のことを指して言われていたのです。

生きていながら死んでいる…?!とはどういうこと?と思うかもしれませんが、これが「取って食べるときっと死ぬ」と言われたその意味するところの「霊的死」の事だったのですね。

…となると取って食べるときっと「死ぬ」であろうと言われた神様は人間に「霊的に死んでしまうから気を付けなさいよ!」と言われていたという事がよく分かります。

※霊的に死ぬという事がどういう事かについては「死ぬ」の意味②で説明します。

1-3 「取って食べる」とは?

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では今度は「取って食べる」とは何かを調べていきます。これも詳細を学ぶとなかなか面白いのだけど、ここでは結論だけを述べるとします。

「取って食べる」とは…「愛の関係を結ぶ」という事(すなわちSEX)であり、「生殖器を大切にしなさい」「自分勝手に用いてはいけない」「結婚するまでは純潔を守りなさいよ」「それほど大切なものなんだよ」という事を教えて下さっていたのです。

1-4 取って食べるときっと「死ぬ」の意味②

さて今一度、「死ぬ」について考えてみたいと思います。「死ぬ」の意味①ではそれは霊的死であるという事が分かりました。ではいったい何が「死ぬ」のか、霊的死とはどんなものなのでしょうか。

ある一説では人間は禁断の実を取って食べる事によりエデンの園から追い出されたという説があります。しかしこの事実が分かると追い出されたのではなく、人間が自ら神を遠ざけたという事が分かります。言い換えれば追い出されたのは人間ではなくむしろ神様の方であったというのです。

取って食べるときっと死ぬと言われた霊的死とはすなわち霊的な事が分からなくなってしまった状態、すなわち霊的無知になるということです。

それは例えば…「神様はいるのか?いないのか?」「人間は何のために生まれて、何のために生きるのか?」そして人間は「死んだらどうなるのか?」「本当の愛はあるのだろうか?」「善悪を判断する方法はあるのか?」…といった問題などです。

霊的死…それは「神様が分からなくなる」ということであり、「神様と無関係になる」ということ、「霊性(霊的感性)を失う」という状態であるといえます。

1-5 天使長の誘惑

エデンの園で人間を誘惑してきた蛇は天使長でした。何と言って誘惑してきたのかというと「園にあるどの木からも取って食べるなと、ほんとうに神が言われたのですか?」創世記3章1節)とエバに言い寄ってきたのです。

これは人間が堕落する前の出来事でしたから本然の世界で起こったことです。ということは人間が成熟(完成)するまでの成長期間には必ず「愛の試練(訓練)」が訪れるのだという事が分かります。

成長期間である途中で起こったこの天使長からの誘惑は偶然ではなく自然界の中で唯一、人間自らが乗り越えていかなければならない宿題であり責任分担の中の一つであったのです。

また本然の世界でもあったこの愛の試練は、現代に生きる私達の身の回りにおいても様々な誘惑となって訪れてきます。それをいかに乗り越えていくか…これは本当に深刻な問題です。

次のセッションでは現代における誘惑、それに対する対処の仕方などを具体的な事例なども交えて紹介していきたいと思います。

1-6 最後に…

今回の内容は主に原理講論の第一章 創造原理(第5節)、第二章 堕落論(第1節)、第五章 復活論(第1節)を中心に構成しました。

私たちが人生を生きていくうえで最も大切な生き方や行動に対する指針というものを原理は与えてくれます。まだまだ説明不足のところも多くありますので「よく分からない」「もっと詳しく知りたい」「もう少し学んでみたい」という方は最寄りの教会をお訪ねください。その際は「このサイトを見て関心を持った」など伝えて頂ければスムーズかと思います。きっと求めていたものがそこにはあるはずです。

またご相談に関してはいつでもご連絡ください。共に解決できれば嬉しいです。楽しみにお待ちしています。


§2規範教育カリキュラム(目次)
1、本然の世界にもあった愛の試練

原理講論:成長期間(原理結果主管圏) p79〜
1-1 人間が果たすべき責任とは何か?
1-2 取って食べるときっと「死ぬ」の意味①
1-3 「取って食べる」とは?
1-4 取って食べるときっと「死ぬ」の意味②
1-5 天使長の誘惑

2、現代における誘惑
聖書:創世記3章1節
2-1 どう判断する?「恋愛」と「LGBT」
2-2 判断するときに役立つ3つのフィルターの活用術
2-3 異性(同性)から告白されたときの対処

3、完成した人間の姿
~天使長は知っていた?!~

聖書:創世記3章1節~
3-1 知識が豊富な天使長ルーシェル
3-2 人間が完成した本当の姿とは…
3-3 霊性の開花

4、隠れた能力を引き出す感情のマネジメント 
原理講論:堕落論p122~
4-1 「感情のマネジメント」と「隠れた能力」との関係
4-1-1 SEXに関して
4-1-2 マスターベーションに関して…
4-2 「負の感情」に対するとらえ方
4-3 「負の感情」をマネジメントする
4-4 まとめ

5、真のお父様の学生時代(TFの志操観)
〜真の父母様の生涯路程〜
5-1 天宙主管の前に自己を主管せよ
5-2 一番難しい事は何でしょうか…
5-3 真のお父様は生まれながら全てをコントロールできた?
5-4 心と体の統一はいかにするか?

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