仕事について
最近始めたこと
仕事をやめてから私はもっぱら字を書いていた。小説を書くことは私にとって癒しであり、義務でもあった。書かなければ存在価値がなくなってしまう、に近い感覚であろうか。
そんな私が最近始めたのは小説を何とか仕事に繋げられないか、ということだ。それはコミッションでも、文庫として販売されることでもなんでもいい。ただ、私は私の好きなことで生きられないかと模索しているのだ。
楽しいかについて
小説を書くことは好きだ。それに、黙々と一人で音楽を聴きながらアウトプットすることは自分に合っているように思える。ただ、楽しいかと聞かれたらそれはまた別問題だ。最近は楽しいと思えなくなってきたし、昔のように「うおおお!俺が書かなきゃ誰が書くんだ!」という情熱もなくなってきたように思える。それはおそらく『仕事』という感覚により近くなってきているからだと自分では感じている。
仕事により近くなったことの弊害
現在私はほとんど依頼を受ける形で小説を書いている。趣味でもそうだ。ありがたいことに編集をしてくださる方がいるからこそ、『趣味』、『自分が愉しいことを書く』ではなく、『どれだけの人が作品を見てくれるか』にシフトされている。つまり私は私の書きたいものがわからなくなっている。
書きたいもの
私が書きたかったものとは何だったのか。それがもうわからない。好きなものを好きなように書けば、それは『評価されない』のだ。そう、私は『評価』を気にしている。常に人の目に怯えているのだ。
――これは面白い流れなのか。
――読者は最後まで読んでくれるのか。
なんてことを最近は考えてしまう。
評価されることに関して
書きたかったものがわからないのは、評価されることを気にしているから。ただ、それがわかったからといって私が昔のように評価を気にせずに執筆できるわけでもない。付け加えるならば、評価を気にすること自体は悪いことではないはずなのだ。誰にも見向きもされない作品を常に作りつづけられる人はごくわずかなのではないだろうか。
最後に
私はもう評価を気にしない時代には戻れない、おそらく。いつだって読者がどう思うかを気にしてしまう。他者からの評価を気にしてそれを作品に活かしていくことは、脳で考えるならば悪いことではないはずなのに、心としては楽しくないと感じてしまうのを私はやめたい。
昔のように、ただがむしゃらに楽しく書いていたかったような気もするのだ。あの、パソコンに向かった瞬間の胸躍る感覚をまた味わいたいのだ。
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