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大阪「国立民族学博物館」250円で世界一周の旅

もし世界中にいる人々の文化や風土を知りたいなら、必ず大阪にある「国立民族博物館に」訪れるべきだ。
文化人類学専攻の先輩の勧めで、万博記念公園内に建てられたその場所へ行った。
そびえたつ太陽の塔の裏側に位置するドーム型の建築物、その内部には世界がまるまる収められていた。
文化人類学とは常に他者とのかかわりの中で生きている。もし世界の反対側にある人々の文化に直接触れたい場合はどうすればいいのだろうか。そんな悩みを解消してくれるような展示をしていた。
例えばマリノフスキー著の「西太平洋の遠洋航海者」で登場したクラ交易をご存じだろうか。クラとはトロブリアンド諸島でマリノフスキーがフィールドワークをした際に発見した民族間での交易を指しているのだが、なんと交易の際に使われていた首飾り「ソウラヴァ」が展示されていたのだ。

伝説の秘宝ソウラヴァ


今まで本の中でしか実在しなかった秘宝が目の前に現れた感動を実感することができた。
さらに、感心すべき点はこの博物館が「先住民」や少数民族に焦点を与えただけではなくヨーロッパ、アフリカやアジアの文化の歴史についての展示があるということだ。
カトリックの十字架、ドイツの8時間労働改定のポスタ―、中国の獅子舞。

ブラック企業反対!!


世界の文化が建物の中に設置され、ユニバよりよほどユニバーサルなテーマパークであった。
今回の参観では世界の広さを改めて実感した半面、自分のちっぽけさも知ることができた。自分がどれほど狭い世界で育ち、経験をしてきたか。
自分は何者なのか、どこから来たのか、どう世界がみえているのか。
1日でも回り切れない250円(学割)の世界旅行、君もぜひその切符を手にしてほしい。そして、いつの日か「本物」と関わる機会を得るために。

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