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フィリピン留学記④ 「LaUnion(ラユニョン)」で過酷旅行

大学が始まる前の最後の足掻きとして、留学仲間たちと「La Union」というビーチへ赴くことにした。
16人という大人数旅行の中、唯一のアジア人という誇りを持ちながら、心躍らせ旅に出ることにした。

この後度重なる悲劇に遭うとも知らずに。

フィリピンの夜行バス

東京から夜行バスに乗り8時間かけ関西方面に向かうことはよくあるため、今回の「La Union」行きの7時間バス旅行も余裕だと勘違いしていた。
夜9時に出発したにも関わらず車内は一向に消灯をしないため、一切眠れない。
ビーチは暑いだろ!と早とちりして半袖で乗り込んだ車内が死ぬほど寒かったため、一切眠れない。
フィリピン版「The First Take」らしき映像と共に車内では爆音で音楽が流れるため、一切眠れない。
バスが体感マグニチュード8ぐらい揺れており、2分おきに一回クラクションが鳴るため、一切眠れない。
眠れると思ったら4時の到着予定が2時になってしまったため眠れないまま下車を強いられた。

フィリピンのサービスエリア

深夜2時の海

「エアビのチェックイン午後の2時だよ」
友人から告げられた衝撃の一言。12時間の暇つぶしなどどこに存在するのだろうか。そもそも眠すぎてそれどころではない。
仕方がないので我々はビーチに向かった、深夜2時に。
案の定真っ暗だったが、満点の星空とあたり一面に広がる大海原は幻想的だった。都会育ちの私は海との関わりが希薄なため、内心かなりテンションが上がっていた。

深夜の海


「泳ごうぜ!」と友人の1人が提案し、他にすることもないので水着に着替え深夜海水浴をすることになった。
正直海の中は生暖かく心地よかったが、眠気と暗さで楽しむ余裕がない。飽きて砂浜に上がるが、夜は寒すぎて震えが止まらない。
いつのまにか日が上り、疲れ切った我々は砂浜で気絶するように眠りについた。

初のビーチ野宿

飲み会は危険

無事エアビのチェックイン時間まで耐え凌ぎ、ベッドに速攻ダイブし眠りについた。
2時間ほど仮眠し無事復活。
夜は男子メンバーたちと飲みに行ことになり、デンマーク人2人、オランダ人2人、オーストリア人1人、という平均身長185cmほどの巨漢メンバー+174cmの私(日中ハーフ)で行くことになった。
案の定、飲酒のペースが早すぎて私は1時間ほどで伸びていた。

ビッグボーイズ


だが、収穫は沢山あった。
まず、デンマークの乾杯のしかたが面白い。
日本では「かんぱい⤴︎」と杯を掲げ盛り上がるのだが、
デンマークでは「スコォー⤴︎」で杯を掲げた後、「スコォー⤵︎」で杯を自分に戻すのだ。
なぜか盛り下がる乾杯の巻き戻しシステムが面白すぎて聞いた時にはしばらく笑ってしまった。

ビール、チャミスル、ジンレモン、謎の青い酒。次々と新たな酒精が登場する。
彼らは酔いが回らないらしい。

おわりに

この他にもジプニー(フィリピンのバス)で道を尋ねたジュンというおじさんが「ユア ソー ハンサム」と明らかに口説きながら膝を触れてきたり。
地図に載っていた日本スーパーまで歩きで向かったら、あるはずのスーパーが消えていたり。
海でやることがなかったため全力クロールをしていたら周りが若干引いていたり。
様々な困難に遭遇した。

やはり留学は一筋縄では行かねない。
これからどんな困難を迎えるのか分からないが、きっと乗り越えて見せようと誓った。

海が聞こえる

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