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思い出すことなど 〜母も青春〜

息子が高校に入学して思ったことは、
「そっか、これがこの人と一緒に過ごす最後の学校生活なんだな」ということ。
今時は大学の卒業式や企業の入社式にも親の席が用意されたりするらしいですが、私の認識としては、高校を卒業したらもう親は子どもの学校なんか、ほぼ足も踏み入れないものだ、ということでした。
つまり、楽しむならこの三年間しかないよね!ってことです。

入学式も、ロックフェスも、修学旅行も、文化祭も、「そうか、これが最後の経験なんだな」っていう気持ちが、たぶん本人以上にあったのではないかな、と思います。息子は独りっ子なので。中学での不登校の時期にはそういう学生生活もろくに経験できなかったので、星槎での生活を本人も私も楽しめたらいいなーと思ってました。

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文化祭の前の日に準備で徹夜してたり、雨の野外フェスでびちょぬれになりながらみんなで歌ったり、そういう「青春時代の真ん中で」みたいなものを側で見ながら、親の私は私でそのキラキラ感のお裾分けを楽しみ、同時に卒業への心の準備をしてきたような気がします。
小中学校時代と違って、高校生になってからの学生生活は、大人よりも友達との関係のほうがウエイトが大きいもの。息子は寮にも入ったので、私自身にも、自由な時間が増えました。

入学後最初の一年なんかは私自身も
「す、すごい、朝早起きしてお弁当作らなくていい…!」
「残業しても慌てて帰らなくてもいいんだ…!」
みたいなことにすっかり生活リズムを崩してしまい、遊びすぎたり、仕事の時間が際限なくなったりしていたのですが、入学2年目に八王子学習センターの親の会の立ち上げにかかわることになって、だいぶシャキッとしたような気がします。
 
もともとPTAは半強制のような小中学校での保護者生活に慣れていたので、これから組織を立ち上げるよ、という段階での親の会(準備会)への参加というのはとても新鮮な体験でした。
フルタイム勤務の上、自宅から学校に来るのに1時間半は余裕でかかる私にとっては、役員の定例会やイベントで学校に足を運ぶのもそれなりの負担ではあったのですが、それでもゼロからみんなで話し合い、イベントや会を作っていく過程は、まるで自分自身が高校生に戻って文化祭の準備をしているかのような新鮮さがありました。

職場にいたら巡り会うことのないような、違う仕事や違う家庭環境の人たちと会えるのって、学校を卒業してしまうとなかなか機会がないんですよね。それを子供の入学をきっかけにして再び経験できて、よかったです。

八親の会立ち上げの1年間、役員の皆さんやお手伝いの皆さんとも交流しながら、会社の仕事では経験できないような濃密な時間を過ごせました。
何の前例もない手探りの年だっただけに、役員同士いろんなことを話し合って、ほんとうに高校の生徒会みたいでした。親の会で「やってみない?」とアイデアが出てきたことには、本当になんでもチャレンジさせてくれた先生方のお力添えにも、あらためて感謝です。

イベント当日に参加するだけではなかなか見えてこない準備段階での先生方のご苦労や、子供たちの見えない部分の努力を、学校に足を運ぶ中で見ることができたのもよかったです。
めっちゃ忙しかったけど!

息子の学校生活を通じて交流させていただいた保護者の皆さんや先生方、劇団の方々との関係も、卒業を期に一区切りにはなるわけですが、自分自身の高校時代の友達には今も特別な親しさの感情を抱き続けているように、息子の高校で知り合った皆さんとの間にも、それと似たような親しみを感じます。
何年か経って子供が成人してからお会いしたときにも、また在校時と同じようにワイワイとお喋りができそうな。
そんな気がするので、あんまり寂しい気はしません。

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去年は「八王子学習センターに図書室をつくりたい」プロジェクトを立ち上げてみたりもしたので(本のご寄付にご協力くださった皆さま、ありがとうございます。引き続きよろしくお願いします!←宣伝)、これからも緩やかに、星槎やそこに来る若者たちのことを応援していけたらいいなーと思ってます。


それでは皆さま、またお会いしましょうねー。
色々と、ありがとうございました♪


星槎国際八王子 保護者 S.K
※平成28年度八親の会文集「おおるり」Vol.1より

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