回想記・バリ島②カナンガ精油との出会い
ウブドの繫華街のアロマテラピーショップ「BLUESTONE」に立ち入りました。
店員さんにインドネシア産精油をお伺いして8種を購入しました。
ジンジャー・カユプテ・パチュリ・シトロネラ・クローブ・レモングラス・シナモン・カナンガの8種。
CANANGA・カナンガ?
「カナンガはイランイランですよね?」と聞くと、
「いえ、イランイランはこっち」と確かに「YLANYLAN」と記載されている瓶を見せられました。
イランイラン(左)・カナンガ(右)
下の写真は、ガイドさんが帰国後に写真を送ってくれました。「これがカナンガの花です」と・・。
明らかに花弁がイランイランより大きいです。バリ島では非常にポピュラーなのだそうで。
現地ではサンダットというそうです。
その花の生きざまが歌になっていると話してくれました。
名前: カナンガ、Cananga (バリでは、サンダットというそうです)
学名: Cananga odorata var. macrophylla
科名: バンレイシ科 ]抽出部位: 花 抽出法: 水蒸気蒸留法
主な成分:カリオフィレン、リモネン、リナロール、酢酸ベンジル、酢酸ゲラニル、ベンジンアルコール等
香りの特徴: 【オリエンタル系】イランイランより少しグリーン調の、甘いフローラルの香り。
イランイランよりセスキテルペン類が多いので重く感じるのかもしれません。
植物の特徴: イランイランによく似ています。黄色やピンクの垂れ下がった細い花びらが特徴的な外見で、イランイランとカナンガは殆ど区別がつきません。
心への効能: 不安、緊張やストレス、心配を取り除いてくれ、穏やかさをもたらしてくれます。
身体への効能: 呼吸を穏やかにし、血圧を降下させ、心拍数を下げます。抗感染作用があり、 古くからマラリアといった感染症に使われてきました。
皮膚への効能: スキンケア、ヘアケア、虫刺されに向いています。髪の成長を促進させ、抜け毛や細くなった髪を強くします。肌へは刺激し、皮脂を調整する作用があります。
実は、イランイランもカナンガも、同じ学名「Cananga odorata」を持ちます。学名を知っていたので、私は「カナンガをイランイランですよね?と聞いたのです。
イランイラン
細分類のvar. macrophylla(カナンガ)、var. genuina(イランイラン)となるそうです。
カナンガの方がイランイランより下のランクとされていますが、よく似ているため、カナンガをイランイランとして売っている場合もあるようです。
香りも似ていますが、イランイランの方がフローラルかつリッチで、カナンガはよりグリーン調の香りが混ざります。
カナンガは、イランイランよりも若干重くグリーンがかった香り。
現在出回るイランイラン精油のほとんどはコモロ諸島とマダガスカルで栽培され、官能的で濃厚な甘さがあり、フローラル、バルサミック、ほのかにスパイシーな香調。
水蒸気蒸留によって得られた精油は、商業的には等級があり、蒸留の最初に抽出される順番で「エクストラ、ファースト、セカンド、サード」。インドネシアのジャワ島を中心に産する。
「カナンガ」は「イランイラン」に香りは似ているが、よりきめの粗い匂いである。
「イランイラン精油」と「カナンガ精油」の差は、蒸留法の違いによるとされ、「カナンガ」は花を潰して水蒸気蒸留されるが、「イランイラン」はそのままで水蒸気蒸留されるそうです。
「カナンガ精油」の香気成分については「イランイラン精油」と成分的には殆ど同じであるが、
含有割合として「イランイラン精油」よりセスキテルペン類がより多く、エステル類がより少ないのが特徴である。なので香りが華やかさが少なく落ち着いて感じるのも頷けます。
バリ島でサンダット(カナンガ)・イランイランの花はお供え物に使われ、その香りから歌があるほど、大変愛されている花です。歌の中では「人間の生き方」特に女性に例えられています。
♪~皆が見惚れるような美しい花は、摘んでしまえば枯れてしまうし香りも消えてしまう。
サンダット(カナンガ)の花は地味だけれど、咲き始めから枯れるまで良い香りを放っている。
いつどんな時も大切にしたいものを守り続ける努力を怠らなければ、
サンダット(カナンガ)の花が香りを放ち続けるように、その人生も香り続ける~♪
各家にイランイラン、サンダットの樹が植えてあるそうです。
バリ島の方々に愛されなじんでいるCanannga odorata この精油との出会いで「植物好きのガイドさん」を含め植物を絡めたバリ島旅が始まりました。