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高齢になってからでは遅い! 40~50代から始めたい「歯の本気ケア」

この見出しに、高齢というのはいつからなんだろう?
と自問自答している私です。
いい年になっても、高齢になった自覚が、いつまでもないので。

8020運動で、その率がどんどんアップしていて、歯医者さんも喜んでいるようなのですが、
その実態はどうなのかというと、悲しい8020という現状をたくさん見てきました。

歯が残っている=健康で噛める歯が残っている ではないのです!

第1回 歯を失わないようにすることは、要介護や死亡率の低下に直結する
2021/2/18 柳本 操=ライター
 加齢とともに歯と歯の隙間が大きくなり、食べ物が詰まりやすくなった。
若い頃より歯茎が下がってきた高齢になってからでは遅い! 40~50代から始めたい「歯の本気ケア」
…。そんな経験をしているミドルエイジの方は多いのではないだろうか。
実は、歯を失う原因である「歯周病」や「虫歯」のリスクは、加齢とともに高まっていくという。

歯を失うことが死亡リスクを高める
 普段から自分の歯の状態を気にかけている人はあまりいないかもしれない。なんらかの不調があって初めて関心を向け、仕方なく歯科に行き、目先の問題が解決したらそのまま歯のことは忘れ去る、という人が多いのではないだろうか。しかし、その繰り返しはそろそろ終わりにし、40~50代からは歯の健康維持にもっと積極的に取り組んだほうがいい。そうしないと、一生自分の歯で食べる、ということが難しくなってしまう。
 実際、最新の調査によると、何らかの義歯(ブリッジ*1、部分入れ歯、総入れ歯、インプラント)を使っている人の割合は40~50代以降にぐっと増加し、ブリッジに至っては50代半ば以降、50%近くが使用しているという。歯の喪失が進むにつれて、「ブリッジ→部分入れ歯→総入れ歯」と、より大きな義歯を使用するようになり、80歳以降では30%以上が総入れ歯を使用している(グラフ)。
*1 ブリッジ=残っている歯を一部削りそれを橋(ブリッジ)の土台にしてつながった歯を入れる治療。詳しくは第3回で解説。
何らかの義歯を使用する人の割合は50代以降増える

補綴年齢別

 「もちろん、歯が多く残るのは素晴らしいことです。しかし、さらに大事なのは、残った歯を健康な状態に保つこと。ただ、現状では、残存歯数の多い高齢者の増加は、すなわち、歯周病や虫歯を抱えた高齢者の増加を意味します。想像してみてください。ボロボロの歯や、多くの歯を失った状態では、食生活を快適に送ることも、会話を楽しむこともままなりません。口は、食べる、しゃべるなど、人間の生活の重要な部分を支えているにもかかわらず、機能することが当たり前と思っている人が多いため、機能が低下することの危機感が十分に認識されていません」と警鐘を鳴らすのは、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科高齢者歯科学分野教授の水口俊介さんだ。

虫歯などのリスクが高まる中高年期から歯のケアに積極的に取り組まないと、高齢になってから後悔することに…。画像=PIXTA
 水口さんによると、高齢者の場合、いくら自分の歯が多く残っていても、それらが歯周病や虫歯の状態だと、治療したり、虫歯を抜いたりすることそのものが困難な場合も多いという。要介護状態や認知症ともなると、なおさらだ。身体症状の低下やさまざまな全身の病気の状態を考慮すると、通常の歯科治療を行うことがリスクとなることも多く、大変難しい判断が迫られる状況になるともいう。繰り返すが、歯を1本でも多く残す、しかも健康な状態で残すことはとても重要なのだ。
 歯周病、それに虫歯。これらは昔から言われてきたことだけあって、「そんなの今更言われなくても分かっている…」と軽く見ている人は少なくないだろう。しかし、その認識はこの機会に改めていただきたい。
 これから高齢期を迎える40代、50代は、今後死ぬまで「自分の歯」を維持するために、極めて重要な時期なのだ。
 実は中高年期以降に、歯周病や虫歯のリスクは上がり、歯を失うリスクも高まる。そして、歯を含めた口の機能の維持は、要介護や死亡率にもダイレクトにつながる。「痛くなったら歯医者に行く」のではなく、より積極的に「歯のメンテ」に取り組むことは、今後の人生の食の楽しみを守るだけでなく、健康寿命の延伸にもつながってくる重要事項といえる。

あなたは何のために歯を磨きますか?

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命を守るために歯を磨くではないでしょうか。

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